日本のスタメンは、こんな感じ。

メキシコ戦からスタメンを入れ替えて、CBだった高木を右SBに回して、木下栞をスタメン起用。
また、前線も横田久を右、中央に田中陽を起用してきた。
前半ニュージーランドのキックオフで試合開始。
立ち上がり、日本は前からプレスを仕掛けてボールを奪いに行くと、4分には立て続けにCKのチャンスを作ると、その跳ね返されたボールを再度奪い返してからのショートカウンターで仲田歩からのクロスに道上彩が飛び込んでシュートも、ここは止められる。
日本が優勢な流れだったが、11分左CKからファーサイドに流れたボールを、もう一度ゴール前に入れなおしたボールを、仲田歩がクリアをミスしたボールがそのままゴールに入って、OGでニュージーランドに先制点を許す。
更に15分、右サイドを17番Hannah WILKINSONがドリブルで持ち上がってからのクロスを、中央で13番Rosie WHITEがDFの間でトラップから、上手くマークを外しながら反転してシュート、これがゴール右下隅に決まって、ニュージーランドが2点目。
リードを許した日本だが、18分には道上彩に決定的なシーンが生まれるが、GKが一気に詰めてシュートを止められる。
日本が再び主導権を奪い返すが、攻め切れない中で、29分、仲田歩に代えて西川明を投入し、西川明が右に、横山久が左にポジションを変える。
日本が優勢に試合を進めるが、ニュージーランドもカウンターでチャンスを作るという展開の中で、37分、右サイドで西川明がドリブルで仕掛けてDFをかわしてクロス、これをDFが処理に時間をかけている隙をついて田中陽が奪ってシュート、これがDFに当ってゴールで、日本が1点を返す。
その後も何度となく日本がチャンスを作るものの、同点ゴールを奪う事が出来ずに前半終了、1-2で折り返す。
一瞬の隙を突かれたメキシコ戦と比較しても非常に良い形で入る事が出来て、早々に決定的なチャンスがあったりと、日本が優勢に試合を進めていた。
ただ、一瞬の隙で、OGで先制点を与えると、その衝撃と言うか、そのミスから立ち直る前に、2点目を奪われてしまった。
13番に関しては注意が試合前から言われていた筈なのだが、しかし、あの一瞬、油断したという事は無いだろうが、マークが外れてしまった、その辺は、13番が上手かったという事だろうが、隙があったとするならば、やはり、17番に簡単にドリブルで右サイドの突破と言うか、持ち上がりを許してしまった事だろう。
ほぼ、クロスを上げられるまで、ノープレッシャーだった、あれでは、中の状況に合わせてピンポイントで簡単にあわせられてしまう。
前半総じて、ニュージーランドはリードしていた事もあってのリスクを冒さない為かもしれないが、ほぼ7人で守って3人で攻めるという役割分担で、戦ってきていて、奪ったら縦一発で、13番Rosie WHITEと17番Hannah WILKINSON、12番Steph SKILTONの3人だけで攻めてくるような感じになっていた。
守備面では、単純にこの3人の攻めをどうかわしていくかという所ですが、その守りが重要になってくる。
攻撃に関しては、確かに高さはニュージーランドがあるものの、それ程守備が強固と言う感じもないし、ゴール前で道上彩が抜け出したりとチャンスを作っている。
得点自体は田中陽が隙をついたというのも大きいが、右サイドでの西川明の突破に対して、ニュージーランドの守備は足がついて行っていなかった。
確かに高さがあって、単純に放り込んだだけでは跳ね返されるだけでしょうが、しかし、スピードを活かすとついてこれていないので、パスで振り回してからドリブルを仕掛ければ十二分に崩せそうに見える。
相手のカウンターだけには注意が必要だが、緩急をつけて振り回せれば、同点逆転は出来るだろうが、逆に足が止まってしまったら、単純なパワーの差で圧倒される可能性があるだけに、ペース配分とゲームコントロールが重要になる。
後半両チームとも前半終了のメンバーのまま、日本のキックオフで後半開始。
後半立ち上がり早々から立て続けにシュートまで行くが、なかなかゴールを奪えない中で、60分、横山久に代えて柴田華を投入する。
日本は両サイドを使って攻めていくもののゴール前を固めてきているニュージーランドを崩しきれず、ゴールを奪えず、ニュージーランドは63分に4番Nadia PEARLに代えて10番Kate LOYEを投入する。
68分、早くも守備固めか、ニュージーランドは、12番Steph SKILTONに代えて8番Olivia CHANCEを投入してくる。
71分、左CKのチャンスに、日本はニアサイドの下がり目の位置に走り込んだ道上彩にピンポイントで合わせると、道上彩のヘディングシュートが、そのままゴールに吸い込まれて、日本は同点に追いつく。
日本が同点にした後も攻勢を仕掛けて、田中陽に惜しいシーンがあったりするが、ゴールが奪えない所で、77分藤田に代えて田中美を投入する。
84分には、左サイドからの西川明のクロスにファーサイドで田中美が粘ってシュートまで行くと、これがGKに当ってゴールに向かうが、ニュージーランドのDFがギリギリでクリア。
アディショナルタイムに、ニュージーランドは17番Hannah WILKINSONに代えて11番Katie ROODを投入。
日本は右CKのチャンスを得ると、それを蹴った瞬間に試合終了のホイッスル、2-2のドローで終る。
勝てたなぁ後半立ち上がりから、なでしこが主導権を握って攻め続ける。
ただ、試合自体は、90分を通じて、ほぼなでしこペースの試合だったのだが、ほんの10分弱、いや、5分くらいのニュージーランドのペースと言う所でゴールを奪われてしまった。
その2点を返すという展開になったのが、この試合の問題となった点だろう。
何とか同点に持ち込めたものの、後半は、少しずつヤングなでしこの若さが出たというか、少し攻め急いだ部分もあったが、同点にした後は、それまで出来ていたサイドからというよりも、縦に入れる事で跳ね返されるという展開になってしまった。
もう1点は取れそうな展開ながらも、ゴールが奪えなかった事、そして、自分たちの隙を見せてゴールを許したこと、この辺、まだまだ若いからと言う言い訳も通るかもしれないが、しかし、今後の事を考えると彼女たちには、集中を切らさない事、試合の流れの中で、自分たちでペースをコントロールできるようになる事、正直、男子と同じく、彼女たちもフィジカル的にはどうしたって、アメリカやドイツと言った世界トップに劣る中で、運動量とゲームをコントロールする力で勝負していかないといけない。
ニュージーランド相手に、しっかりとゲームを支配していく事が出来るかどうか、ヤングなでしこが世界トップになっていくため、そして、今後のなでしこを次のステージに押し上げていくためにも、そういう頭を使った戦いと言うのが重要になってくる。
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