天皇杯4回戦 川崎F vs 山形
現在J1で優勝争いをしており、J1の強豪チームの仲間入りをしている現在3位の川崎F。
対して、初のJ1昇格に向けて、現在J2で2位につけている山形。
川崎Fとしては、これからの優勝争いの中で無理を出来ないが、勢いはつけておきたい。
山形としても、J1昇格へJ1上位のチームを倒して勢いをつけたい。
そんな両チームの対決。
第88回天皇杯全日本サッカー選手権大会
4回戦 No.65 川崎市営等々力陸上競技場/8,221人
川崎F 3-1 山形
(川崎F) 谷口博之(19分)、ヴィトール・ジュニオール(43分)、レナチーニョ(56分)
(山形) 石井秀典(9分)
対する山形のスタメンは、1 清水健太、14 宮本卓也、3 レオナルド、23 石井秀典、13 石川竜也、16 北村知隆、31 馬場憂太、17 佐藤健太郎、7 宮沢克行、15 長谷川悠、9 リチェーリの4-4-2。J2でも守備の良さに定評があるそうだが、J1屈指の攻撃力を誇る川崎Fにその守備が通用するのかが、J1で戦う上での試金石になるだろう。
川崎Fの貫録勝ち
立ち上がりから中盤の高い位置でプレスを仕掛け、川崎Fの中盤を自由にさせず、川崎Fの攻撃を封じながら攻め続ける形で山形の方が良い形で試合に入り、9分、距離のある位置で得たFKを石川竜也の絶妙なキックからファーサイドで頭一つ高く合わせた石井秀のヘディングシュートが決まって、山形が先制。
先制を許した後、川崎Fも目が覚めたかのようにサイドから攻勢を仕掛け、何度と無くチャンスを作ると、19分、左サイドへと流れたジュニーニョからのクロスにファーサイドで競り勝った谷口博がヘディングで押し込んで、GK清水も一度は止めたかに思えたのだが、そのままゴールに入って同点。
完全に山形を圧倒した攻撃を見せる川崎Fの猛攻を耐えるが、前半もあと少しで終わる43分、パスを受けたジュニオールがワンフェイントでDFの股の下を抜くシュートを決めて川崎Fが逆転。
後半立ち上がり、豊田を投入して山形が再び優勢な立ち上がりでしたが、少しずつ個人の能力で勝る川崎Fが攻勢に出ると、56分、左サイドで粘ってボールを奪ったジュニーニョが中へ入れると、ノーマークで待ち構えたレナチーニョがダイレクトで左足を振り抜いて川崎Fが3点目。
そのまま、川崎Fはボールを回して、試合を締めに入り、山形も何とか点を返そうとするが、そのまま試合終了。
1対1の力の差
前後半の立ち上がりで、山形の積極的なプレスの前に、川崎Fもどうにも思い通りプレーできない時間が続いた。
結果、失点をしてしまったわけですが、その後、個々の能力で川崎Fが勝り、1対1で勝利する事で、山形のプレスにギャップを作って、サイドで圧倒する事が出来るようになった。
それでも、山形は中央で跳ね返して粘り続けたが、そこも個人の能力によってこじ開けられてしまった。
特にヴィトール・ジュニオールとジュニーニョは山形も1対1では止める事が出来ず、そこを止めようと人数をかけると、どうしても他で数的不利が出来、そこに2列目の谷口や中村憲が入ってきたり、サイドでは森が攻め上がって行く。
確かに組織力は重要。組織か個人かと言うのは良く話題になる話しだが、どちらか一方では意味が無い。
ただ、川崎Fの個人技の前に、山形の個人技が負けてしまって、組織としての戦い方をやりきれなかった。
J1とJ2の差だと言えばそれまでかもしれないが、しかし、完全に力の差が明確になった結果だろう。
遅れた采配
この試合の山形の小林監督の采配は少しずつ遅かったのかもしれない。
思い切ったと言うか、少し躊躇した間で川崎Fにやられたと言えるかもしれない。
1-1の前半終盤押し込まれている所で、2-1となった後半、押し込まれている所で、それぞれ選手を交代して流れを変えようという意図があったのだろうが、その準備をして、いざ送り込む段で、少々躊躇したのではないだろうか?
その結果、その交代選手の前で川崎Fに2点目、3点目を奪われる結果になった。
確かに、当たり前の話だが、もしあそこで交代をしていれば失点していなかったかと言えば、それは分からない。
ただ、監督の躊躇いがチームに移ってしまったのかもしれない。
ここぞという所では、思い切った采配が出来ないと、今後J1に昇格しても流れを変える事がベンチワークで出来なければ、戦っていく事は難しいだろう。


