2012年12月29日 [22:16]   第92回天皇杯全日本サッカー選手権大会 | スポーツ | 第92回天皇杯 

第92回天皇杯準決勝 横浜M vs 柏

天皇杯準決勝。
J1では4位と惜しくもACL出場権を逃した横浜Mとしては、この天皇杯を制してACLに出場を決めたい。
昨季は昇格1年目でJ1優勝、ただ、今季は最高順位で3位、最終的に6位と不完全燃焼だった柏。
共に、今季を締める為にも天皇杯を制し、来年のACL出場を決めたい思いのこもった試合。

第92回天皇杯全日本サッカー選手権大会
準決勝 No.86 国立競技場/21,267人
横浜M(J1) 0-1 柏(J1)
(柏) 工藤壮人(23分)
横浜Mのスタメンは、21 飯倉大樹、13 小林祐三、4 栗原勇蔵、22 中澤佑二、5 ドゥトラ、8 中町公祐、27 富澤清太郎、7 兵藤慎剛、25 中村俊輔、14 狩野健太、10 小野裕二の4-2-3-1。
柏のスタメンは、21 菅野孝憲、6 那須大亮、5 増嶋竜也、3 近藤直也、30 山中亮輔、28 栗澤僚一、7 大谷秀和、29 水野晃樹、8 澤昌克、15 ジョルジ・ワグネル、19 工藤壮人の4-2-3-1。

柏が競り勝つ
柏がサイドからの攻撃で攻めるが、横浜MのCBの高さの前に跳ね返される形だったが、23分、左サイドからジョルジ・ワグネルからの大きなクロスにファーサイドで澤が体勢を崩しながらもヘディングシュート、これはGKを越えてゴールに向かうが、中澤佑がヘディングで掻き出す、しかし、そのボールを工藤壮が頭で押し込んで、柏が先制。
先制を許したことで、横浜Mが前線への圧力を高めると、中村俊がサイドでボールを受けて基点となる事で、チャンスを作っていくが、ゴール前での柏の守備も固く菅野孝も安定していてゴールを奪えない。
横浜Mが攻めるものの、柏の守備を崩せず、逆に柏も追加点を奪いたいが、こちらも横浜Mの守備を崩すことは出来ない状況で、少しゲームが膠着した展開。
横浜Mが攻めて、柏が守るという展開の中で、中村俊のFKだったりマルキーニョスの強烈なミドルシュートだったりがあったが、枠に飛ばず、ゴール前での競り合いでは、柏も競り負けず、菅野孝が冷静に対応する事で、横浜Mは柏のゴール前に入っていけない。
アディショナルタイムに、この試合初めてというべきか、谷口博とワンツーで抜け出した齋藤学が一気にゴール前に入って、最初のシュートはDFに、しかしこぼれ球を再び齋藤学がチョップキックで倒れ込んできた菅野孝の上を越したシュートも、ラインギリギリで柏DFがクリア、そして、最後のシュートもDFに当り菅野孝ががっちりと止める。
結局、ゴールを奪う事が出来ないまま、試合終了で、柏が決勝に駒を進めた。

守備の戦い
お互いに守備が良い両チームの対決だったが、お互いに完全に相手を崩しきるという事は出来ないまま、一度のチャンスを決めた柏が、一度のチャンスを決め切れなかった横浜Mに競り勝った。
立ち上がり早々、横浜Mの出鼻を挫いて一気に主導権を狙った柏が高い位置から激しくプレスを仕掛けて、狙い通り、序盤は柏がペースを握り、サイドからの攻撃で、横浜Mを押し込んでいくと、最後は、そのサイド攻撃から工藤壮のゴールで先制する事が出来た。
ただ、この後は、横浜Mが柏に対応して、押し返しだして、中村俊が右サイドに流れて、そこで基点になってパスを展開するようになると、柏は序盤の高い位置からのプレスを見失って、ラインが下がってしまって、受けに回った。
その後は、完全に横浜Mのペースだったが、横浜Mの攻撃も、ゴール前に入れても、高さが足りず、裏を狙うにも柏のマークを外すことが出来なくて、どうしても単調な攻撃になっていく。
柏も全体が下がったので、攻める事が出来なくて、両チームとも攻め手を欠いた展開。
ただ、両チームとも守備はしっかりとしていて、点が取れる気配が無かった。
それだけに、序盤で相手の出鼻を挫いて、先制点を奪った事が大きかった。
こういう守備の良いチームの対決では、先制点が重要で、その先制点を取る為に柏が取ったやり方が、成功した試合だった。

アイデアが足りず
横浜Mは、立ち上がりに柏のプレスで意表をつかれて、完全に後手に回ってしまった。
その結果、先制点を奪われる結果になったが、しかし、その後の横浜Mは、流石だった。
この辺は、中村俊を中心に経験豊富だというのと、小野裕などもそういう所で鍛えられているからでしょうが、ベンチからの指示が無く、HTになる前に、自分たちで改善、高い位置からプレスを仕掛けてくる相手に対して、一旦最終ラインに下げてからサイドにポジションを変えた中村俊に当てて、そこからゲームを展開するという戦い方に変化させた。
こういう対応力の高さは横浜Mの強みになってきているし、ベテランが引っ張っているメリットだと思えるが、しかし、この試合では、そこまでで、そこから先が無かった。
折角展開していくのだが、ゴール前では高さで負けており、裏を取る事が出来ない事で、振り切る事も出来ず、どうにも攻める事が出来ない中で、強引なミドルシュートか、もしくは単純に放り込むだけと言う形になった。
お互いに守備が良いだけに、攻め手を見出すことが出来なかったかもしれないが、しかし、柏の攻撃に対して柔軟に対応できていた横浜Mだけに、もう少し対応できたんじゃないかなとも思えるし、アディショナルタイムにみせた、あの一瞬のプレーが出来ていれば良かったのですけども、アイデアが最後まで出てこなかったのが、1点差と言う結果に繋がってしまったように思える。

菅野孝憲
立ち上がりの一気に激しく行く事で試合の主導権を握って、先制点を奪う事が出来たのは、柏の作戦勝ちだったと思える。
ただ、最後までそれを通すことは出来ないとはいえ、先制した後の失速は、流石に勿体無い。
先制した後は、全体的にズルズルと下がってしまって、攻撃に転じても、なかなか相手のゴール前までいけない為に、結果として、横浜Mの守備を崩すことが出来ず、奪われて危ないシーンを作られそうになる為に、前に行けない展開になった。
しかし、正直、その後の劣勢な状況を助けたのがGKの菅野孝だった。
元々瞬発力があって、身長が無いハンデを覆すセーブを見せるGKであるが、この試合も冷静に対応して、中村俊の無回転シュートは下手に弾くよりも体で止めて行くとか、キャッチを無理にするのではなく、大きく弾いたり、バックパスをすぐに処理せずに、その後の展開を作ったりと、一番後ろで冷静に柏のサッカーを支えていた。
GKは、基本的に交代も少なく、正GKが決まれば、他の選手がポジションを奪うのは難しく、現状で、代表では、川島永、西川周、権田修がいる事で、選ばれてはいないが、J2で4年間もまれて5年目にJ1昇格した年にチームは最下位ながらも新人王を獲得するなど、その才能は十二分に代表に選ばれてもおかしくない。
川島永と同年代であり、過去、日本代表の正GK争いで川口能と楢崎正が争っていたように、菅野孝には、川島永を脅かして行くような選手として、代表にも呼ばれていって欲しいものですね。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。