2012年12月31日 [15:03]   第91回全国高校サッカー選手権大会 | スポーツ | 第91回高校選手権 

第91回選手権大会1回戦 正智深谷 vs 京都橘

高校サッカーの最後の大会である冬の選手権の一回戦。
激戦区埼玉を勝ち抜いて、初出場ながらも存在感がある正智深谷。
対して、ここ数年調子が良い京都から、2度目の出場となる京都橘。
下馬評では、京都橘有利も、正智深谷には個人でレベルの高い選手がいるだけに、面白い試合になりそうだ。

第91回全国高校サッカー選手権大会
1回戦 【M13】 埼玉スタジアム2002/4,884人
正智深谷(埼玉) 2(3PK4)2 京都橘(京都)
(正智深谷) 小島圭貴(21分)、齋藤雄士(53分)
(京都橘) 仙頭哲矢(4分)、小屋松知哉(43分)
埼玉県代表正智深谷のスタメンは、23 内野稜悟、14 黒田佳吾、5 宮地宏昴、15 菊池佳祐、2 横山充、10 清水和哉、4 小島圭貴、7 石橋陸、16 齋藤雄士、11 オナイウ阿道、9 小島凌の4-2-2-2。
京都府代表京都橘のスタメンは、1 永井建成、2 倉本光太郎、3 林大樹、4 橋本夏樹、5 高林幹、9 宮吉悠太、6 釋康二、8 伊藤大起、11 中野克哉、7 仙頭哲矢、10 小屋松知哉の4-2-2-2。

激しい戦いは80分で決着つかず
立ち上がり早々、相手のキックオフボールを奪って10番小屋松がシュートまで行くが、これはGKに止められる。
逆に正智深谷も3分に、11番オナイウのドリブル突破から、最後は10番清水のシュートまで行くが、これは枠を外すなど、立ち上がりからお互いに攻撃に出て行くと、4分、ゴール前で11番中野のキープから10番小屋松が上手く右サイドに流すと、最後は7番仙頭が綺麗にシュートを決めて、京都橘が先制。
先制した後も京都橘が攻めると、7番仙頭のシュートが惜しくも枠を外すなど、京都橘が優勢に試合を進める。正智深谷も個人技で打開を図って、ボールを運べるが京都橘がゴール前でがっちりとブロックを作って崩れない。
苦しんだ正智深谷だが、21分、右CKで16番齋藤が高くファーサイドに上げると、11番オナイウがヘディングで中に送り、ここでDFの後ろを通ってフリーになった4番小島が難しいボールを左足ボレーできっちりとコントロールして決め、同点に追いつく。
同点に追いついたことで正智深谷もリズムが出てきて、お互いに中盤で五分になると、どちらも中盤を省略する事になり、なかなかチャンスを作れなくなる。
後半に入ると、再びお互いに激しい当りが出てきて、共に攻めると、43分、中盤からのパスを受けた10番小屋松が15番菊池との競り合いながらスピードにのったドリブルで振り切ると、最後は角度の無い所から、GKの逆をつくシュートを決めて京都橘が勝ち越す。
京都橘がリズムが出てくると49分には、左サイドからの突破に11番中野がゴール正面でフリーでシュートと決定的なシーンがあったが、ここはGK内野がビックセーブを見せる。
しかし、53分、16番齋藤が前線でボールを受けると、粘ってボールをキープし、最後は逆サイドネットに突き刺さるシュートを決めて、正智深谷が同点に追いつく。
京都橘に決定的なシーンがあれば、正智深谷も63分11番オナイウが粘って流したボールを10番清水が強烈なミドルシュート、これはGK永井が素晴らしい反応で弾いてゴールを守る。
正智深谷がオナイウが粘ってチャンスを作れば、京都橘は奪ってからの早い攻めで小屋松を走らせるなど、お互いにチャンスもあるがゴールは奪えないまま試合終了、決着はPK戦へ。

PK戦
10 清水和哉(正智深谷) ○ GKの逆の右に叩き込む
7 仙頭哲矢(京都橘) ○ GKが触るも威力が勝って決まる
2 横山充(正智深谷) × 左下隅を狙ったがGKが完璧に止める
10 小屋松知哉(京都橘) ○ GKに読まれるも右上隅に決める
11 オナイウ阿道(正智深谷) ○ GKの逆の右に決める
9 宮吉悠太(京都橘) ○ GKに読まれるが左隅ギリギリに決める
16 齋藤雄士(正智深谷) ○ GKに読まれるが右隅に決める
6 釋康二(京都橘) × 大きく上に外す
5 宮地宏昴(正智深谷) × 大きく上に外す
8 伊藤大起(京都橘) ○ GKに読まれるも左上に決める。
PK戦、3-4で京都橘が1回戦突破。

非常に激しい試合
立ち上がり早々にキックオフのボールを奪って京都橘がシュートまで行くという事で、非常に激しい試合を予感させたが、その通りのゲームで、最初から最後まで気の抜けない試合だった。
京都橘が厳しいプレスからボールを奪って、一気に前線の小屋松を走らせ、そこから押し上げていっての攻撃を見せれば、正智深谷は、中盤でボールを持つと、清水とオナイウの個人技でキープして、そこから勝負を仕掛けて行くという形で、お互いに良さがが出た試合になった。
早々に出鼻を挫いた京都橘が先制すると、劣勢の中からセットプレーで正智深谷が見事なゴールを奪って同点。
更に、後半早々にも勢い良くいって京都橘が先制すれば、正智深谷は粘りの個人技で同点ゴールを奪うという、得点自体も、それぞれの持ち味を見せており、こういう一発勝負の勝ち抜き戦では、えてしておこる相手の良さを潰すという事による、膠着した試合とはならず、自分たちの良さを出し切るという事を第一にした、面白い試合を展開した。
お互いに持ち味を出した結果、試合は同点に終わり、最後はPK戦の勝負となったが、ここは時の運でもあり、両チームとも二人が大きく枠を外していて、差は、一本を止めたGKの差だったかもしれない。
しかし、この差も、試合中に両GKはビックセーブを見せていたが、より乗っていたのは、終盤に好セーブを連発した京都橘の永井だったという所での差が出たのかもしれない。
両チームに力の差は無かった、拮抗した両チームが良さを出した好ゲームだった。

個人技を見せる
正智深谷はとにかくオナイウの個人技と言うか、身体能力の高さが光った。
懐が深くて、ボールを受けると、そこから体幹の強さもあるのか、京都橘のプレスを受けながらも、ボールを失わずに、二人、三人と引き付ける事で、他の選手のフリーを作り出した。
彼を止めるのに、明らかに京都橘は苦労しており、だからこそ、どうしてもバイタルの所でのプレッシングが弱くなって、そこで正智深谷はある程度ボールを持つことが出来たのは大きく、その結果、清水のプレーなどが光った。
ただ、ゴール前だけは京都橘の守備は固くて、折角の所も最後の所が崩しきれなかった。
それでも、得点だけでなく決定機の数でも京都橘に負けておらず、非常に高い個人技を見せてくれた。

走り勝つ
京都橘は走り勝ったという部分も言えるかもしれない。
ボールを奪ってからは一気に前線に送った後、全体で押し上げ、守備に転じたら、前線から積極的にプレスを仕掛けて、相手に前を向かせないなどしており、最終ラインでもスライディングを仕掛けてボールを奪いに行き、抜かれてもすぐに回り込んでプレスを仕掛けるなど、80分間止まることなく走り続けた。
交代選手がなく、全員が80分間戦い抜いた京都橘は、最後にはPK戦での決着となったものの、攻守共に全員でのプレーで、動きが止まる事ないサッカーで、多少の個人技の差を覆したように思える。
泥臭いかもしれないが、こういうサッカーを続けていける以上、京都橘はまだまだ先に進めるように思える。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。