2013年01月19日 [22:46]   第91回全国高校サッカー選手権大会 | スポーツ | 第91回高校選手権 

第91回選手権大会準決勝 鵬翔 vs 京都橘

降雪の影響で延期になった第91回高校サッカー選手権大会決勝。
1週間の期間が空くことになったわけですが、その間に両チームがどういう準備をしてきたのか。
どちらが勝っても初優勝の両校の対決の行方は。

第91回全国高校サッカー選手権大会
決勝 【M47】 国立競技場/24,937人
鵬翔(宮崎) 2(5PK3)2 京都橘(京都)
(鵬翔) 芳川隼登(49分)、矢野大樹(84分PK)
(京都橘) 林大樹(41分)、仙頭哲矢(64分)
宮崎県代表鵬翔のスタメンは、1 浅田卓人、12 松永英崇、3 原田駿哉、14 芳川隼登、7 日高献盛、5 矢野大樹、6 東聖二、8 小原裕哉、9 川崎晧章、10 北村知也、4 澤中拓也の4-1-3-2。
京都府代表京都橘のスタメンは、1 永井建成、2 倉本光太郎、3 林大樹、4 橋本夏樹、13 吉中波緒人、6 釋康二、9 宮吉悠太、8 伊藤大起、11 中野克哉、7 仙頭哲矢、10 小屋松知哉の4-2-2-2。

持ち味を出し切った決勝
立ち上がりいきなり鵬翔が右サイドから仕掛けてチャンスを作り、高い位置からのプレスで優勢に試合を進めるかと思われたが、すぐに京都橘も中盤からサイドへと展開してチャンスを作る。
鵬翔が、左サイドの7番日高から、10番北村の良い動きでチャンスを作っていくと、試合の流れは鵬翔ペースの試合展開。京都橘も、仙頭を少し下がり目において、全体のパスの繋ぎを出来るようにして、ボールが回るようになってくると、40分、右サイドから7番仙頭がドリブルで突破して粘ってCKを得ると、そこからの流れで、鵬翔DFがクリアしたボールを3番林が低く抑えた強烈なミドルシュートで、GK浅田の手を弾いて、そのままゴールに転がり込んで、京都橘が41分先制。
鵬翔もサイドからの攻撃でチャンスを作って、44分には、7番日高の惜しいシュートがあったりと攻めると、京都橘も仕掛けて行く中で、49分、左CKから8番小原がゴール前にピンポイントでいれたボールに、14番芳川が飛び出してくるGKよりも早く、競ったDFよりも頭一つ以上の高さで合わせて同点に追いつく。
同点になった事で、今度は京都橘が勝ち越しゴールを狙って押し上げていくと、7番仙頭の個人技から、彼を追い抜いて8番伊藤、11番中野が仕掛けて行くと、64分、左サイドで10番小屋松が11番中野とワンツーでDFを振り切って裏にでて、中に入れたボールを7番仙頭が一瞬DFの前に体を入れて合わせてゴール、京都橘が勝ち越す。
これで勢いが出てきた京都橘が、小屋松に伊藤、中野と次々と鵬翔のゴールを脅かすが、シュートが決まらず。
すると、鵬翔が83分、左サイドで入れ替わってスピードに乗ったオーバーラップを見せた日高を林が倒してPK、これを5番矢野が豪快に左上に決めて、鵬翔が84分追いつく。
お互いに慌てて攻める事もなく、最後まで自分たちの持ち味を出しに行く事で両チームともチャンスを作り出すが、両チームとも勝ち越しゴールは奪えず、試合は10分ハーフの延長へ。
京都橘の方は疲労からか、プレスが遅くなってきて、徐々に試合は鵬翔ペースになるが、京都橘も一発で裏を取れる事もあって、どこかで点が入りそうな雰囲気のまま時間が経過、結局、両チームとも勝ち越しゴールは奪えず、優勝の行方はPK戦に委ねられる。

PK戦
5番矢野大樹(鵬翔) ○ 思い切り左に突き刺す
7番仙頭哲矢(京都橘) × 右サイドを狙ったシュートはポスト直撃。
6番東聖二(鵬翔) ○ GKの逆をつく左に決める
10番小屋松知哉(京都橘) ○ GKの逆をつく左に決める
14番芳川隼登(鵬翔) ○ GKにフェイントをかけて左に決める
9番宮吉悠太(京都橘) ○ 狙い澄まして左上ギリギリに決める
8番小原裕哉(鵬翔) ○ 左下隅を狙ったキックはGKが触るもそのままゴール
6番釋康二(京都橘) ○ 左上ギリギリに決める
1番浅田卓人(鵬翔) ○ GKの逆をついた左に決める
PK戦の末、5-3で鵬翔が優勝。

粘り強かった鵬翔
京都橘が、決勝までの5試合を全て先制して勝ち上がってきた京都橘が先制すると、ここまでの5試合のうち3試合をPK戦で勝ち上がってきた鵬翔が粘って追いつき、そして、PK戦で勝利と言う両チームらしさ。
更に言えば、試合の流れも、ボールを奪ってからサイド攻撃を主体に攻めて、セットプレーから2得点の鵬翔と、ボールを奪うと、途中から少し下がって繋ぎ役になった仙頭を基点に、ボールを回して、裏を狙う小屋松をはじめ、中盤の選手がフォローしていく形でゴールを奪うという事で、仙頭が小屋松に並ぶ5得点で大会得点王になるなど、持ち味をだしてのサッカーを見せた。
本当に面白い試合だったが、最後の最後の部分では、粘り強さと言うか、一歩、鵬翔が上回ったように思える。
そして、何より、この決勝で感じたのは、高校生らしいフェアプレーによる清々しさ、そして、負けた京都橘に勝った鵬翔、両方ともの試合後の振る舞いも含めて、非常に良い大会だったと感じさせられる、有終の美と言うべき決勝だったと言える。

封じれらた京都橘
京都橘の攻撃は確かに小屋松を中心として、仙頭が上手くコントロールするような形でチャンスメイクをしていく。
ただ、この試合を観ていて感じたのは、今までの試合と異なり宮吉と釋の攻撃参加がほとんどなかった。
鵬翔のサッカーが、中盤をダイヤモンドより両サイドを高めにしている事で、どうしても、中盤のところで、京都橘は上手く間に矢野に入られてしまって、更にそこを潰しに行く時に、DFとMFの間で中盤の3人がボールを受け、サイドに展開してくるので、京都橘としては、宮吉と釋が前に出れなくなってしまっていた。
その結果が、どうしても前にあたって、そこからの波状的な攻撃と言う京都橘の持ち味を封じられてしまった事になる。
また、高い位置からのプレスを運動量で実現している京都橘にとって、90分戦った上での20分間の延長は、やはり足が止まってしまった。
それでも、PK戦まで行った上に、単発とは言え、決定機を作り上げた力は、今大会でも屈指の得点力を証明したように思える。

自信のある戦い
今回大会、先に書いたように、5試合中3試合をPK戦で勝ち上がってきた鵬翔にとってPK戦は自信をもって戦える舞台だったと言えるだろう。
もし、PK戦になっても勝てるという気持ちが、下手すると後ろに下がる所だろうが、逆にそれを自信に前に出て行った。
追いつけば、勝てるという自信は、逆に言うと相手に先制されて、先に点を取られている展開であっても、自分たちならば追いつける、追いついたら勝てる、慌てる必要が無いプレーを見せていた。
だからこそ、冷静にボールを繋いで、サイドに展開したり、自分たちの武器であるセットプレーを取りに行ったりと、自分たちの出来る事、持ち味を出すことを徹底していた。
京都橘に対して、常にリードを許す試合だったものの、自分たちの力を信じて、戦い抜いた鵬翔は、見事な勝利をおさめたと言えるだろう。
宮崎県勢初優勝、そして、鵬翔優勝おめでとう!
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。