2014年01月11日 [21:36]   全国高校サッカー選手権大会 | スポーツ | 第92回高校選手権 

第92回選手権準決勝 富山第一 vs 四中工

ついに国立に登りつめた4校によって争われる準決勝。
第一試合は、ここまで、長崎総科、熊本国府、市立浦和、日章学園を破って勝ち上がってきた富山県代表富山第一。
対するは矢板中央、帝京第三、桐光学園、履正社をやぶってきた三重県代表四中工。
共にノーシードながら、冬の選手権ではおなじみの古豪同士の対決。

第92回全国高校サッカー選手権大会
準決勝 【M45】 国立競技場/22,228人
富山第一(富山) 2(5PK3)2 四日市中央工業(三重)
(富山一) 藤井徹(22分)、細木勇人(57分)
(四中工) 中田永一(44分)、井手川純(73分)
富山県代表富山第一のスタメンは、1 高橋昻佑、22 城山典、4 藤井徹、5 村上寛和、3 竹澤昂樹、8 細木勇人、6 川縁大雅、25 西村拓真、10 大塚翔、11 野沢祐弥、9 渡辺仁史朗の4-2-3-1。
三重県代表四日市中央工業のスタメンは、12 高田勝至、6 大辻竜也、25 後藤凌太、4 坂圭祐、15 中田永一、14 森島司、7 村澤桂輔、10 服部雄斗、11 加藤慧、17 井手川純、16 小林颯の4-2-2-2。

激しい試合は90分で決着つかず
立ち上がりからどちらも仕掛ける形で、8分には四中工の小林颯の強烈なミドルシュートがあるなど、攻守両面で積極的に主導権を握りに行く激しい展開。
なかなかシュートまで行けなかった富山一が、左CKからショートコーナーで始めると竹澤昴のクロスにニアサイドで村上寛が競って裏にこぼれたボールを藤井徹が蹴り込んで、22分富山一が先制。
先制を許した四中工が逆襲に出たい所だが、少し膠着したような中で34分、中盤でのヘディングでの競り合いの際に頭(顔)を強く打った後藤凌がピッチの外に出て、四中工は一人少ない状態になる。
後藤凌が戻ってきて、再び勢いが増した四中工は、44分、良い位置で得たFKで中田永が左足で狙ったシュートは、壁の上を越えて、GKも諦め右上隅、バーに当たってゴールに叩き込み四中工が同点に追いつく。
このゴールのタイミングで、気力でプレーをしていた感がある後藤凌がプレー続行不可能でピッチを後にする。
後半、富山一が攻め込んでいくと、57分、竹澤昴がドリブルで仕掛けてDFを引き付けると、こぼれたボールを拾った細木勇がGKの逆をつくようなコースを狙ったシュートを決めて、富山一が勝ち越す。
試合の流れは富山一が優勢に試合を進めていたのだが、73分、一気に自陣から前線へと蹴りだすと、これを井出川純が完璧に抜け出して、GKと1対1になると、落ち着いてGKの腋の下を抜くようなシュートを決めて、四中工が同点に追いつく。
どちらも得点チャンスがあり、可能性がある中で、75分を過ぎた所で、富山一が立て続けに決定機を作るも、GK高田勝が好セーブを見せてゴールを許さず。
80分を過ぎたあたりから、今度は四中工が攻勢で、決定的なシーンが生まれるも、シュートは枠を外す。
どちらも得点の可能性がありながら点が奪えないと、アディショナルタイムに富山一はPK戦専用GKの田子真を投入、決着はPK戦へ。

PK戦
大塚翔(富山一) ○ 右下隅に決める。
坂圭祐(四中工) ○ 右上隅に叩き込む。
藤井徹(富山一) ○ GKのタイミングを外すように左下隅に決める。
大辻竜也(四中工) ○ 左上隅に決める。
野沢祐弥(富山一) ○ 左下隅に決める。
中田永一(四中工) × 右を狙ったシュートは、GKが完璧に止める。
渡辺仁史朗(富山一) ○ タイミングを外して正面に決める。
村澤桂輔(四中工) ○ 右隅に叩き込む。
細木勇人(富山一) ○ タイミングを外して、正面に決める。

激しい試合
壮絶というのが相応しい、激しい試合になった。
お互いにプレッシングを強くして、試合の主導権を握りに行く事で、真っ向からぶつかって一歩も引かないという試合展開。
その中で、富山一が常に先手を取りながらも、四中工も逆襲を見せる、チャンスの数にしても、内容的にも、完璧なまでに五分の試合だった。
そして、その激しさを象徴するように前半途中で接触プレーの結果、四中工の後藤凌が途中交代、富山一も城山典が負傷で一時的にピッチの外に出る事になるなど、激しい接触もお互いに気持ちも見せる事で、最後の最後までどちらが勝つのか分からない試合だった。
雑な部分、ミスも目立ったし、荒い面も多々あったものの、お互いの戦う姿勢が、非常に迫力のある白熱した好ゲームを作り出した。
最終的に、PKで富山一が県勢初、そして北陸勢初となる決勝進出を決めたのだが、四中工という素晴らしい相手との戦いは、高校サッカー準決勝に相応しく、だからこそ、決勝に富山一は相応しいチームとして登り詰めた。

PKの準備の差
両チームの差は、もしかしたら、PKに対する準備の差だったのかもしれない。
四中工も、PK戦の準備をしていただろうし、既に1試合PK戦を経験している。
ただ、ここに来て、PK戦の準備の差と言うのが出たのかもしれない。
ま、専用GKと言うのはやり過ぎな気もするが、しかし、PKに対する落ち着きと言うのが、四中工よりも富山一が上回っていて、とにかく落ち着いて、GKの動きをしっかりと見ている。
対する四中工の方は、GKの高田勝が累積警告で決勝の出場停止と言うのもあったからか、気負っていたのか、動き出しが早くて、結果として、富山一に簡単に決められる事になった。
落ち着いていた為に、キックの際に渡辺仁と細木勇がフェイントでGKを先に動かして正面に蹴る様な余裕を見せた。
この辺が、両チームの差になったと言えるだろうし、それが勝因だったかもしれない。

中田永一
PK戦で外して負けた事で、彼自身は非常に辛い結果になっただろう。
ただ、この試合の中田永は素晴らしいプレーを見せており、1点目のFKのシュートなどは圧巻だったし、それ以外でも、セットプレーで四中工がチャンスを作れたのも、彼のキックがあったからである。
また、2点目にしても、自陣深くから一気に相手DFの裏へと通す素晴らしいロングフィードを見せてアシストしている。
最後の最後で、PKを外して、チームが準決勝で終わってしまったのだが、しかし、彼自身は2年生。
この試合で見せた圧巻のプレーをそのままに、更にPK戦を外した悔しさを糧に、来年更に大きくなって戻ってきて欲しい、将来を期待したい選手だといえる。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。