2014年01月13日 [16:40]   全国高校サッカー選手権大会 | スポーツ | 第92回高校選手権 

第92回選手権決勝 富山一 vs 星稜

国立最蹴章と銘打たれた第92回の高校サッカー冬の選手権も決勝。
現在の国立で最後の決勝を戦うのは、これまでの歴史の中で決勝のピッチに立った事の無い北陸勢対決。
どちらも名門校であり、そして、3度目の正直での初の国立決勝であり、どちらが勝っても初優勝。
国立の歴史に名を残すのは果たしてどちらか。

第92回全国高校サッカー選手権大会
決勝 【M47】 国立競技場/48,205人
富山第一(富山) 3-2 星稜(石川)
(富山一) 高浪奨(87分)、大塚翔(93+分PK)、村井和樹(109分)
(星稜) 寺村介(34分PK)、森山泰希(70分)
富山県代表富山第一のスタメンは、1 高橋昻佑、22 城山典、4 藤井徹、5 村上寛和、3 竹澤昂樹、8 細木勇人、6 川縁大雅、25 西村拓真、10 大塚翔、11 野沢祐弥、9 渡辺仁史朗の4-2-3-1。
石川県代表星稜のスタメンは、1 近藤大河、2 森下洋平、3 寺田弓人、6 藤田峻作、21 上田大空、8 鈴木大誠、13 前川優太、16 原田亘、10 寺村介、11 仲谷将樹、9 森山泰希の4-2-2-2。

見事な逆転優勝
お互いに立ち上がりから厳しいプレスで、早々に両チームとも良い位置でFKのチャンスを掴むがどちらもゴールならず、ただ、徐々に前に出る富山一が星稜陣内に押し込みだす。
6分には、相談をするふりをしたトリックプレーからのFKで狙うが、これはGK近藤大が止める。
星稜も早い攻撃でチャンスを作るものの序盤は富山一ペース、19分には、スルーパスに野沢祐が抜け出して決定的なシーンを作るが、GK近藤大の判断の良い飛び出しでゴールを奪えず。
劣勢の中で星稜は、32分、ゴール前での競り合いで原田亘に対して村上寛が足の裏を見せたという事でPK、これを寺村介が左隅に決めて、初シュートがPKで星稜が34分先制。
後半に入ると星稜が前に出てチャンスを作るシーンもあり、ほぼ互角の展開であるが、得点の気配は無い膠着した展開になってくるが、65分、富山一が決定機を迎えるも星稜守備陣も粘りゴールを許さず。
すると、70分、星稜がカウンターで左サイドから縦に仕掛けると仲谷将のクロスに中央で森山泰がDFの前に上手く入ってのヘディングシュートを決めて星稜が追加点を奪う。
このゴールから、試合は再び動き出して、富山一も思い切って狙うようになると、87分、ついにカウンターで、左サイドの裏に抜け出してから村井和のクロスに対して、途中交代で入った高浪奨が胸トラップから素早い振り足の右足シュートが決まって富山一が1点を返す。
アディショナルタイムに入っても富山一が猛攻を仕掛け、ボールを動かして竹澤昴がPA内に仕掛けようとした所で足を挟まれ、PKを得ると、これを大塚翔が左下隅に冷静に決めて、富山一が同点に追いつくと、ここでホイッスル、試合は延長に入る。

延長はどちらも仕掛け展開が早くなり、お互いにチャンスを作るも、しかし、前半はゴールが生まれなかったが、後半、富山一が109分、右サイドからのロングスローが抜けてきた所で村井和が難しいボールを合わせて逆転ゴール。
そして、アディショナルタイム1分が経過、富山第一が日本一に輝いた。

決勝に相応しい試合
内容的には富山一の試合だった。
しかし、先制したのは星稜であり、後半に先にゴールを決めたのも星稜だった。
これまでの試合でも、劣勢でありながら何故か勝ちをもぎ取る、そういう強さがあったのが星稜であったのだが、しかし、この試合では、その強さは最後には発揮する事が出来なかった。
ラスト5分と言う所で、富山一は1点を返して、更に勢いに乗って同点ゴールを決めた。
延長に関しても互角の戦いを続けたが、その中で富山一が逆転ゴールを決めて勝利をおさめた。
終わってみれば、富山一が勝利ではあったが、しかし、星稜も85分までは狙い通りの試合展開だったと言えるだろう。
両校とも勝てば初優勝という中で、最後まで諦めずに戦い抜いた事によって、最終的には富山一が優勝をおさめたものの、どちらが勝ってもおかしくない素晴らしいゲームであり、国立最後の高校サッカーに相応しい決勝であった。
その最後の国立での、富山第一初優勝おめでとう!

采配の差か
追うものと追われるものの差かもしれないが、采配で差が出たとも言えるだろう。
先制して2点目を奪って、終盤、明らかに星稜は逃げ切りを狙っていた。
それに対して、とにかく点を取らないといけないという富山一の方が采配的には分かり易く、やり易かっただろう。
その差があったからだろうが、終了間際の2ゴール、いや、延長の決勝ゴールも含めて、交代選手が機能した結果である。
大きな差は無かった両チームではあるが、その状況における采配の差が、最終的に延長での差に繋がったのかもしれない。

2点差の怖さ
俗にいう、2点差は危ない点差と言う説は、個人的には否定している。
当たり前だが、記憶に残っているのは2点差を逆転した試合であるから、そういうイメージが伴うのだろうが、実際には2点差から負ける試合の方が圧倒的に少ない。
ただ、その中で危険なパターンである、2点差から1点を返されてしまった上で、星稜は浮き足だったのかもしれない。
もしくは、2点差があり、もう少しで勝てるという所で、自分達の勝ちを意識しすぎたのかもしれない。
こういうのは、若い選手でありがちな所になるかもしれない。
それでも、星稜にとっては最後の最後で難しい試合となり、掌中にしつつあった勝利を後一歩で逃してしまった。
しかし、これも勝負であり、彼らにとっても、この悔しさは上に登る為の糧にも出来るだろう。
勝って成長するものもある、それも事実であると同時に、現在の日本サッカーを引っ張る、本田圭にしても、昨季のJリーグMVPの中村俊にしても、この高校サッカーだけでなく、何度となくあった挫折から成長してきた。
これから先もサッカーを続ける選手が、星稜のメンバーの中にどれだけいるかは分からない。
但し、この経験を活かして、2点差での戦いをただの2点差として勝利する事が出来るようになってほしい所だ。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。