2014年05月23日 [06:20]   アジアカップ | スポーツ | AC/ベトナム2014 

AFCアジアカップ2014 日本 vs 中国

来年のWC出場を決める女子AC。
GLを1位通過して、無事に出場を決めたなでしこ。
次は、初のアジア制覇を目指して、準決勝では、中国が相手。
東アジアカップでは2-0で勝利した相手で、ここに勝って決勝に駒を進めたい所だ。

しかし、今の国際情勢上、中国チームはベトナムは完全アウェーになっていますね。その分、なでしこにとってはホーム同等の雰囲気で戦えるメリットが大きい。

AFCアジアカップ2014ベトナム
Semi Finals トンニャット・スタジアム/700人
日本 2-1 中国
(JPN) 澤穂希(51分)、岩清水梓(122+分)
(CHN) 李冬郷(80分PK)
なでしこのスタメンは、こんな感じ。
アジアカップ2014日本vs中国
中3日となった試合で、スタメンはある程度、主力と言われるメンバーを並べてきた。
特に宮間を左サイドにおいて、川澄を2トップの位置に上げた事で、全体的に攻撃的な雰囲気を作り出している。

前半
なでしこのキックオフで試合開始。
立ち上がり、お互いに激しいプレスを仕掛けると、5分、なでしこはカウンターで相手最終ラインでバックパスをミスキックした所で奪って、シュートまで行くが、体勢が流れていた分、枠を外してしまう。
なでしこが優勢に試合を進めるものの、中国もサイド攻撃を中心になでしこの守備を崩しに来ており、どちらもまだまだここからと言う展開。
どちらも攻撃を仕掛けるものの、決定的と言う所まで行く事が出来ずにいたが、27分には、一旦右サイドへと展開した中国が、最後は10番李影がDFに体を預けながらも反転シュートに行くと、これはGK福元が好セーブを見せる。
なでしこが決定機を作れない中で、逆に中国がサイドからゴール前に放り込むことでチャンスを作り出してくる。
38分には、なでしこがFKのチャンスに阪口に合わせたボールはクリアされるも、こぼれ球を拾って宇津木に繋ぎシュートまで行くが、ここはDFに止められる。
逆に中国も右サイドからカウンターで一気に攻められるが、ここはなでしこも有吉が体を張って止める。
お互いに決定機を掴めないまま、前半は終了。

互角になった前半
立ち上がりはなでしこがペースを握ったように思えたが、中国も、サイドを広く使い、更に右サイドを中心に突破を仕掛けてきて、なでしこが押し込まれるシーンもあった。
どちらも、攻撃の機会は同じくらいあったが、崩しきったシーンはほとんどなく、どちらも得点の気配があったのは1回ずつ位と言う所で、攻撃を仕掛け合うような試合内容に思える中でも、ギリギリのところで体を張った守備陣の頑張りもあってゴールを奪うにはいたらなかった。
なでしこにとっては、特に相手の右サイドの7番許燕露からの攻めでのスピードがあって怖い所があり、ここをどうやって抑えるのか、宇津木と宮間だけでなく、上手く阪口何かもマークを受け渡すなどして守る必要があるのと、中国は放り込んできての10番李影などがボールを受けて狙ってきて、更にこぼれ球を狙っており、少しセカンドボールを取られるシーンもあった。
そこをどうやって抑えるのかも重要になる。
攻撃に関しては、裏を狙ってチャンスを作る事もあったが、中国は守る時は全体が下がってしまうので、ゴール前にスペースがなかなかなくて、ショートカウンターの時には狙えるが、その結果、厚みのある攻撃が出来ていないので、もう少し押し上げるためにも、バイタルで一旦誰かが楔になって、澤や阪口が前に出て行く時間を作る必要があるだろう。

後半
なでしこは、川澄が左サイドに入って、宮間が高瀬が2トップか、もしくは宮間がトップ下に入る形に変化、両チームとも前半終了から交代は無く、後半開始。
システムの変更が奏功して、なでしこが後半立ち上がりから全体を押し上げての攻撃を見せて、特に川澄が躍動するようになると、51分、左CKから宮間がニアサイドに入れたボールに、斜めにフリーでDFに前に走り込んだ澤が上手くコースを変えるようなヘディングシュートを決めて、なでしこが先制。
先制をした後も、なでしこが優勢に試合を進めて行くと、先に中国が、18番韓鵬に代えて21番王珊珊を64分投入する。
なでしこがペースを握るが追加点を奪えないと、79分、中国は左サイドからクロスを入れると、これが中島の手に当りPK、これを6番李冬郷にGKの逆を突く右隅に決められ、同点にされる。
84分、なでしこは澤に代えて吉良を投入し、宮間がCHに下がって、吉良は高瀬と2トップに変化する。
同点にされた後も、なでしこペースで押し込み、88分には、中島に代えて木龍を投入する。
なでしこが優勢に試合を進めるものの、ゴールが遠く、なかなか攻め切れないまま、アディショナルタイムも経過して、後半終了、決着は延長へ。

追加点を奪えず
ありきたりではあるが、追加点を奪えなかった事が、同点にされた要因だろう。
後半は、川澄を1列下げて、中盤に厚みを作る事で、前線を孤立させずに、後ろからの押し上げを作れるようになると、ポゼッションを出来るようになって、なでしこがペースを作った。
また、そうやってボールを持てるようになった事で、中国のカウンターは脅威だが、あまり危ないシーンを作られず、優勢に試合を進める事が出来ていた。
ここまでは、良いのだが、崩しきる事が出来なかった事もあって、追加点を奪えなかった影響は大きい。
正直、PKのシーンは、手に当っているが、あれは故意には見えなかったから、流す主審もいたかもしれないが、PKを取られてしまった。
守備陣もそこまで悪く無かっただけに、PKで同点にされた事は、勿体無かった。
PKを取られた事は仕方が無いが、優勢に試合を進めながら追加点を奪えなかった事が、結局、この状況を生んだという事で、延長は、失点しないのは重要だが、同時に、チャンスを決めきる事が出来るかどうか、今後WCを戦う上で、これまで、なでしこより上のドイツやアメリカに再び勝つためには、必須な少ないチャンスを決めきるという事が大切だ。

延長
後半終了時から両チームとも交代は無く、なでしこのキックオフで延長スタート。
中国は、95分、11番楊麗に代えて、14番古雅沙を投入する。
96分には、なでしこのミスからボールを奪われると、右サイドから攻められるも、何とかGK福元が止める。
更に、97分、中国は最後の交代で、10番李影に代えて、25番馬暁旭を投入。
中国が攻勢を仕掛けてきていて、なでしこが少し押し込まれ出す中で、なでしこのパスワークもミスがあったりと、狙われ出して、中国の方が優勢な展開になる。
105分には、中国の右サイドからのクロスにカットに入った所で、有吉に当ってコースが変わり、あわやOGという所も、福元が素晴らしい反応で止める。

中国のキックオフで延長後半開始。
なでしこは、木龍と川澄のポジションを入れ替えると、中国も足が止まってきていて、攻撃は前線の数人だけで、後は自陣に引いた形だが、なでしこもミスが目立って中国ペースを崩せない。
なでしこは、運動量が極端に減った木龍に代えて115分、菅澤を投入し、吉良を左サイドにおいて、2トップは高瀬と菅澤になる。
中国は中盤の守備の要となる部分で、23番が足を引き摺るような状態になると、そこをついてドリブルで川澄などが仕掛ける。
アディショナルタイムになっても運動量が落ちない川澄がカウンターを仕掛けて、最後は菅澤につなぐと、菅澤のシュートは、GK正面。
中国は4番が遅延行為でYC、4番李佳悦は、本来2枚目だが、主審が気付かず、プレーを続ける中でも、菅澤が右サイドからのボールを胸トラップからシュート、これはGKの好セーブに止められる。
ここで、宮間の指摘で主審が気付いて、4番が退場。
左CKのチャンスを宮間がファーサイドまで一気に送ったボールに、人数をそこに多くかけていたなでしこは、岩清水が頭で合わせてゴール、終了間際に勝ち越す。
そして、ここで試合終了、なでしこが決勝進出。

見事な勝利
こういう所で得点を奪って勝てる事、これは、前回のWCでなでしこが優勝する事が出来た要因だろう。
そして、それを成し遂げるための宮間のセットプレーのキッカーとしての能力は流石。
ただ、この試合で特筆すべきはやはり川澄だろう。
120分のプレー時間だったが、最後の最後まで運動量が落ちず、ここぞという所で出すスプリントは明らかに相手には脅威を、味方には頼もしさを感じさせた。
大儀見がクラブ側との契約でGLが終わってチームを離れた所で、川澄が序盤は2トップに入ったものの、後半からは中盤の左に移り、攻守両面、特に相手の右サイドの攻撃を封じながら、前線へと出て行く事でチャンスを作っていった。
そして、延長に入ってもカウンターのチャンスで走り出した時には、途中交代の菅澤に負けないスピードで駆け上がっていく。
今のなでしこは宮間がキャプテンを務め、大儀見がエースと言うべきかもしれないが、川澄もチームの中心としての自覚が出てきているというべきか、ここにきてのプレーは圧巻だった。
決勝は、初戦で引き分けたオーストラリアが相手。
あの試合は何とか追いつくことが出来たが、大儀見が不在の中で、初制覇に向けてオーストラリアに勝つためには、川澄の出来が大きく影響してきそうだ。

強かな戦い方としなやかな戦い方
この試合、なでしこよりも、中国の方が強かだった。
当然と言うべきか、力関係でいえば、現状ではなでしこの方が上であり、そのなでしこに対するために、中国は良い意味で勝つためには何でもするという手に出ていた。
一つは、なでしこの左サイドの宇津木と宮間の守備の連係が、自分たちの7番許燕露をとらえられていないと見ると、一気にそこをついてきた。
しかも、単純にそこに入れるだけでなく、そこで崩す意図のもと、一旦左サイドにボールを預けるなど、徹底的に右サイドからの崩しのために布石を打ってきていた。
それに対して、なでしこも後半は、川澄、宇津木の関係にシフトして、宮間を中に置いたことで、川澄が中に流れて、左サイドが空くという事を減らして対応できるようにするなど対応したのは流石。
この辺は、なでしこの、言ってみればしなやなか対応力というべきか、なでしこに限らず日本サッカーが持つ対応力の高さでしょう。それは、システムを変えても、それこそ、GLでも選手のポジションを変えることもあれば、この試合でも川澄は、この後延長後半では右サイドに入るなど、ポジションチェンジをしながらも対応できていた。
これ口で言うのは簡単だが、左サイドから右サイドにポジションを移すのって結構適応するのは大変なんですよね。
そういうしなやかさはなでしこが上回ったのだが、中国は、自分たちの方が先に足が止まるのは想定していたのか、途中から完全に分業、攻撃と守備に分けてきて、延長後半に至っては、PK戦を望む戦い方になっていた。
ただ、ここでなでしこが強かだったなと思うのは、足を攣って引きずっていた23番と4番李佳悦の縦のラインの所を徹底的についていった事だろう。
相手の弱点を突くことは決して卑怯なことではなく、明確に弱点が見えているところを攻めていく事、それは勝つために全力を尽くすという事であり、ある種のフェアプレーといえる。
しなやかに戦い方を変えることで、自分たちのサッカーを展開するなでしこの強さに、相手の弱点をトコトンまでつく、自分たちの流れにするために手を尽くすような、強かなサッカーが出来る事、WC2連覇を狙うために、身に着けていく事であり、今回のメンバーにとって貴重な経験となっているだろう。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。