2014年06月11日 [21:33]   日本サッカー全般 | スポーツ | サッカー論 

辛口は正しいのか?

サッカーに限らず、批評家の中には辛口と呼ばれる人がいる。
一定の需要があるからこそ、その存在はあるのだが、しかし、本当に、その辛口の批評と言うのは、その世界に必要なのだろうか?
先に結論から言うと、辛口とかは関係なく、異なる視点からの批評と言うのは、必要になるのは間違いない。
一面だけ観て、物事を判断していては、どうしても、偏った考え方になってしまい、もしズレている時に改善していく事が出来ない。
つまり、他の人と異なる視点となる、この場合は辛口と言う批評は大切だと言える。

但し、そこには大前提として、何らかの軸をもって語るべきであり、例えば、辛口と称して、ただ、現状の逆にはって評論家を気取るのは間違っている。
つまり、異なる考え方があったとしても、それはしっかりとした自分の中のサッカー観をもって語るのであれば、その軸がぶれていない以上、そこには正しいとか間違っているというのは無く、また、説得力が発生するだろう。

例えば、先日の読売TV「そこまで言って委員会」において、釜本氏が、現在の日本代表に対してダメ出しをした。
その発言自体は、個人的には間違っていると考えている。
それは、一つに今クラブで結果を出している選手が選ばれればいいというのは、現代サッカーにおいては通用しない。
数字だけで判断してメンバーを招集しても強いチームが作れないのは、現在のC大阪がフォルランが加入して、昨季よりもサッカーの質が上がっているとは言い難い状態だったり、それこそ、欧州において、マンUやACミランがリーグ戦で結果が出なかった事が証明している。
確かに圧倒的な個の存在価値と言うのはあるが、それでも、現代サッカーはチームによって生きるか死ぬか決まってきており、例えバロンドールを獲得した選手でも異なるチームにいきなり入って成功する事は無い。
だからこそ、今まで選ばれていない大久保嘉が選ばれた事はサプライズですし、これまで中心選手としてプレーしてきた本田圭や香川真が選ばれた事はサプライズでも何でもない。
但し、それは、私個人としての考え方であり、もし、釜本氏が代表監督になった場合、常にクラブで結果を出している選手だけを招集し続けるというのであれば、その発言にも説得力があり、間違っていないと言える。

実際に、これと同じことをしているのが、風間監督だろう。
元々説明が明快で、解説者として結構好きではあったが、考え方が一種独特であり、どうにも納得できない事だって多かった。
辛口とは違うかもしれないが、独特のサッカー観は、場合によると賛否が分かれる意見も多かっただろう。
但し、それが監督になった時に、それまでの意見を翻してオーソドックスな事をするのではなく、徹頭徹尾、自分の考えでもってチームを作っていった。
それが現在の川崎Fであり、そのサッカーは風間監督の狙い通り独特であり、そして結果も出している。
つまりは、現在監督として自分の考えのサッカーを示すことで、過去の彼自身の発言の説得力を持たせている。
今後、もし監督を辞めて、再び評論家として語る場合にでも、個人としては彼の発言は、例え、自分の考えと異なっていたとしても、一つの指針として聞く価値があると思えるだろう。

その逆が、杉山氏だろうな。
とにかく、日本サッカーがやっている事の逆を打ちたいのか、本当に試合を観ているのか言いたくなるような、結論ありきの文章を書く。
それでも、そこに明確な説得力があるなら別だが、彼の意見は、とにかく日本がやっている事は間違っているという所からスタートしている。
昔は、それでも欧州のスタンダードをベースにそれなりに説得力を有していたのだが、現在が見る影もなく、今や、どんなに良い事を言ったとして、もしかしたら、本当は凄く正しい事を書いているかもしれないが、それが信じられない状況になっていて、何が書いてあっても、読む価値が無いものとしてしか認識できなくなっている。

結局、辛口だとか、甘口(?)だとか、そういう評論の区別は意味が無くて、重要なのは、自分のサッカー観をしっかりと持った上で、試合を、サッカーを観て判断しているかどうか。
ただ、数字だけ、もしくは結論ありきだけで語るものには、どちらにしろ価値はなく、例え、その考えが違うと思われたとしても、そこに自分なりのしっかりとした明確な軸があるのであれば、そこには、それだけで聞く価値があると言えるだろう。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。