2014年06月21日 [05:53]   FIFAワールドカップ | スポーツ | WC/ブラジル2014 

2014WC 日本 vs ギリシャ

WC8日目、第3試合。
初戦、自分たちのサッカーが全くできず逆転負けを喫した日本。
負ければ、おそらくGL敗退となる2試合目、同じく初戦を敗れて負けられないギリシャとの一戦。
勝ち負けもそうだが、それ以上に、自分達らしいサッカーを出す事、それが日本にとって最も重要な一戦。

2014 FIFA World Cup Brazil
グループステージ/グループC 第2節 M22
ナタール アレーナ・ダス・ドゥーナス/39,485人
日本 0-0 ギリシャ
Match Report[PDF]
両チームのスタメンは、こんな感じ。
2014WC日本vsギリシャ
日本は、この試合も、遠藤保はベンチスタート。そして、香川真と森重真がベンチで、大久保嘉と今野泰をスタメンで起用。
大久保嘉を右で、岡崎慎を左で起用してきた。

前半
日本のキックオフで試合開始。
立ち上がりから日本はこの試合は前からのプレッシングを仕掛けていく事で、試合の主導権を握りに行く。ギリシャは自陣で一旦ブロックを作っており、日本のボール回しを追うよりも、ゾーンに入ってきた所で潰しに来るので、日本は大久保嘉が自由に動くことでスペースを作っていく。
また、大迫勇が積極的に仕掛けて、21分には、左サイドから巻いてくるシュートを放つが、僅かに枠を外す。
日本はボールを回せているが、最後の部分でゴール前に入っていく事が出来ないという展開が続く。
35分、ギリシャはどうやらプレー続行不可能で9番MITROGLOUに代えて17番GEKASを投入する。
38分、ギリシャは、中盤の底でチームを支える21番が長谷部誠に対して、遅れてタックルにいって足に入った事でYC、この試合2枚目で退場、ギリシャは早い段階で一人少なくなる。
ギリシャも40分、前線で人数をかけず、15番TOROSIDISが一瞬の隙をつくような強烈なミドルシュート、これは川島永が好セーブを見せる。
ギリシャは一人抜けた穴を埋める為に、41分、早くも2枚目の交代カードとして、18番FETFATZIDISに代えて10番KARAGOUNISを投入する。
終盤、ギリシャが押し返してきたものの、前半は日本ペースながらも、両チームゴールが生まれず前半を折り返す。

日本のサッカーを見せた前半
負けられない両チームの戦いだが、日本の方がより良いサッカーを出せたと言える。
立ち上がりから、コートジボワール戦での反省を活かして、自分たちのサッカーを出すという大前提に立ち戻って、自分たちがボールを持っていく。
それが出来ていた事は紛れもなく良かった。
その上で、得点が奪えれば良かったのだが、点が奪えなかった為に、少し押し返される部分もあった。
日本としては、このまま、今不足しているバイタルでの攻撃の質を上げていく必要がある。この試合では、香川真と柿谷曜がベンチスタートなので、アイデアと言う意味では不足するが、大迫勇が積極的に仕掛ける姿勢を見せているので、大久保嘉と合わせて強引でも良いのでゴールを狙わせておいて、そっちに集中したところで、岡崎慎が飛び出したり、本田圭や長谷部誠のミドルで狙うようなシーンがあってもいい。
とにかく、大切なことは自分たちが主導権を握って行く事であり、そこからゴールを奪う強さが必要になってくる部分である。
また、もし先制しても、引いてしまわず追加点を奪いに行くという事が大切。

但し、ギリシャは早い段階で退場者を出した。先日書いたように自業自得と言うべき退場の場合は、チームに何やってんだというような不協和音が生まれる事があり、ただただマイナス一人と言う影響が大きくなるが、こういう感じでピンチを止めるために仕方が無くやったファールなどで退場する事があった場合は、チームとしては何としてもという気持ちが入る事がある。
そうなってくるとギリシャは、正直、負けなければ良いと考える可能性がある。日本がコロンビアに勝つとは思わないと考えて、ここで引き分けておけば、コートジボワールに勝って突破を決められるという計算が働けば、無理をせずにまずは失点しないように守りを固める可能性がある。
そこをどう突き崩すのかと言うのが日本にとって重要で、そういう時には、セットプレーであったり、この試合はベンチの香川真や柿谷曜のようなアイデアだったりも大切だが、齋藤学のようなドリブルで強引にでも仕掛ける事も大切で、今大会であれば、上手くすればファールからFKやPKを得る事も可能だろう。
そういうベンチワークも重要になる。

後半
日本は、長谷部誠に代えて遠藤保を投入、ギリシャは前半終了のままで、そのギリシャのキックオフで後半開始。
日本が優勢に試合を進めて、ギリシャは下がって守ってくる中で、日本は57分、大迫勇に代えて香川真が入り、岡崎慎が1トップに入って、香川真が左サイドに入る。
60分には、ギリシャが立て続けにCKのチャンスを得ると、決定的なシュートがあったが、ここはGK川島永が好セーブを見せる。
日本優勢な中で、68分、右サイドの裏に抜けた内田篤に絶妙なスルーパスがでて、それをダイレクトで中に折り返したが、ファーサイドに飛び込んだ大久保嘉はわずかに合わずにシュートは枠を外す。
更に72分には、ギリシャゴール前で岡崎慎が競り合ってクリアさせない所で、一瞬の隙をついて、内田篤がシュートにいくが、枠を外す。
日本が圧倒的に優勢だが、ギリシャの守備陣を最後の部分で崩しきれない。
ギリシャは、81分、8番KONEに代えて14番SALPINGIDISを投入する。
完全にギリシャはドロー狙いで、日本は何度となくゴールに迫り、85分には、CKからの流れで左サイドにこぼれたボールを拾った長友佑の早くクロスに対して吉田麻がヘディングをミートせず枠を外す。
日本が押し込んで、吉田麻を前線に上げてパワープレイを選択するものの、ゴールは遠く奪えず、アディショナルタイム4分が経過、日本はスコアレスドローで試合終了。

形は見せた
最後の部分での決定力が足りずに得点こそ奪えなかったものの、日本は今回は自分たちのサッカーを見せる事が出来た。
コートジボワール戦では、不甲斐無い内容であり、本来の日本がやらないといけない所から程遠いところにあったが、確かい得点は取れず結果は出なかったものの、この試合の日本は本来狙いとしている部分を少なくとも出そうとして戦えていたので、結果はついてこなかったものの及第点の内容ではあった。
今大会で、日本は5度目のWC出場、フランスではとにかく初のWCとして世界レベルを経験するだけで、日本ではとにかく自国開催という事でGL突破を果たさないといけなかった。
ドイツから本格的に日本が世界との差を詰める為の戦いでもあったWCだが、ドイツでは、自分たちのサッカーを出す事すら出来ず、南アフリカでは、人気低迷もあって、内容よりもとにかく結果が必要な大会だった。
そして、そこまでの歴史を踏まえて、今大会必要なのは、日本らしい、前回大会のようなリアクションではなく、日本のサッカーはこうだというのを世界に知らしめるための、その為に、どこまでが通用して何が通用しないのか、そして、それで結果を出すにはどうしたらいいのかを知っていくための大会になっている。
だからこそ、コートジボワール戦での自分たちのサッカーを全く出せず萎縮したまま終わったのは、あの試合、例え勝てても及第点を与えれない不甲斐無いものだった。
それに対して、この試合の選手たちは、見事に自分たちのサッカーを表現しようと戦い抜いた。
最後の部分で決めきる事が出来なかったものの、それを踏まえて、このサッカーで次のコロンビア戦で挑んで欲しい所だ。

疑問の残る采配
選手は良く戦えていたと思えるが、その中でザッケローニ監督だけが未だにWCの舞台で浮き足だっているのではないだろうか?
クラブレベルでは経験豊富な監督ですが、このWCの舞台は初であり、それがマイナスに作用しているのかもしれない。
先に言っておくが、個人的にはザッケローニ監督が日本を指揮してくれて非常にありがたかった、既にブラジルWC後の退任が決まったという事だが、この4年間を彼によって指揮してもらえたことは日本にとって大きな財産になると思える。
ただ、それはそれとして、この試合の采配にも疑問が残るのは事実。
香川真をベンチにして、大久保嘉を起用した事は考えとしては分からなくもない。ここぞという所で香川真を投入して、そこで一気に試合を決めたいという意図もあったのだろう。
ただ、香川真を入れた際に、岡崎慎を1トップに上げたが、それ自体は悪くはない、ただ、試合後のインタビューで、ザッケローニ監督は齋藤学を投入しなかったのはゴール前にスペースが無かったからという回答だったらしい。
であれば、スペースで活きる岡崎慎ではなく、個人で仕掛けられる大久保嘉の1トップが正当ではないだろうか?
また、スペースが無いからこそ齋藤学を投入して、強引にでも仕掛けさせてファールを取るというのも狙いとしてあるのではないか?
それにもかかわらず、交代カードを一枚残したまま、この試合も吉田麻を上げてのパワープレイの指示。高さで勝てない、ならば高さで戦わないのが今の日本であったにもかかわらず。
もし、そういう戦いを考えるのならば、豊田陽やハーフナー・マイクを何故招集しなかったのか? 柿谷曜や齋藤学を使わないのですから、彼らを招集するべきだった。
どうせなら、この2試合最も好調の内田篤を前線にまで上げて、裏を突かせても良いし、青山敏を入れて縦のスルーパスをもっと狙わせても良い、そんな中で取った選択肢は、本来日本にないパワープレイというのは、正直、ザッケローニ監督の混乱を表しているように思える。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。