2015年08月07日 [08:02]   サッカー | スポーツ | サッカー論 

守護神

東アジアカップでは、男女ともに2試合ずつ終わって未だに勝利なし。
先日も書いたが、そもそも大会参加の意図も不明な、その割には親善とは程遠く削られる大会に出る意味があるのかは不明だが、折角なので思う所を書く。
さて、サッカーは足を使った球技で、唯一手で触ってプレーできるプレイヤーは、GKのみ。
そして、ゴールを奪う事で勝利を得るためには、相手にゴールを許さないという事も重要になる。
そのゴールを守る最後の砦として、唯一手を使えるプレイヤーであるGKを評して、守護神と言う事もある。

だからこそ、その守護神の存在が、チームにとって、非常に大きな支えとなる事が大いにある。
単純に守備の能力、反応の早さだったりで、相手のシュートを止めまくるようなGKは、それだけで重宝するが、何故かは分からないが、そういう神懸ったような好セーブを連発するようなGKは、ちょっとした時にちょっとしたミスを犯しまくる印象もある。
例えば、先日のA代表と戦ったシンガポールのGKなどは、普段からあれだけのプレーが出来るのであれば、それこそ、欧州のトップクラブで正GKになってもおかしくない、ただ、その安定感が無いのが問題なのだろう。

では、GKとしての能力、特にチームからの信頼を勝ち得る為に重要なのは、単純な安定した能力ではあるだろう。
GKに信頼感があるかないかは、チームのパフォーマンスにも関わってくる。
当たり前だが、GKが信頼できれば、それだけ相手に集中できるし、前にも出れる、それが出来ないと、どうしたって常に後ろを気にし続けないといけない。
現在、最高と言うか、昨年のブラジルWCで優勝したドイツのノイアーなどは、その信頼感が抜群に高い。
安定感と言うのとは無縁のようなプレーをしているようにも見えるが、バカみたいに広い守備範囲を誇る事は、同時に、PAの外でも普通のFPと変わらないプレーが出来るからでもあるだろう。
偶に観たりすると、試合の流れの中で、気が付けばノイアーがセンターサークルぐらいの位置にポジション取りをしている。
普通に考えたらあり得ないが、チームはそれを容認しているし、それを行っても大丈夫と言う信頼感がある。
そして、FPと遜色ないプレーが出来るというのは、それだけ足下の技術もしっかりとしているという事だろう。
確かにGKは手でプレーが出来るが、最近のルールではバックパスでは足でコントロールしないといけないなどするし、GKから攻撃を組み立てなおす事も多いために、GKに足下の技術を求められる。
それも出来て安定したプレー、信頼感をえる事が出来るのだが、先日の北朝鮮戦でのなでしこのGKである山根のプレーはひどすぎる。文字通り足を引っ張ったと言えるだろう。
トラップでミスり、パスでミスり、判断でミスる。
あれが、1試合とはいえWCのピッチに立った選手だとは思えない。確かに身長はあり、GKにとっても身長は武器になる。
ただ、どれだけ身体的に抜きんでていても、彼女を守護神として信頼する事が出来ない。
つまり、信頼感を得るためには、彼、もしくは彼女が後ろにいるから大丈夫、危なくなったら一旦戻しても、そこからやり直せるという事も含めて、プレーの質が必要になる。
それが無かったからこそ、今のなでしこは北朝鮮に大敗したと言える。

また、GKが守護神と呼ばれるのにもう一つ必要なものがある。
どれだけ優れたGKと言えども、数の暴力にはかなわない。
つまり、守り切るためには、自分だけでなくチームメイトの力も当たり前だが必要である。
試合中、相手も刻々とやり方を変えたり、選手交代やポジションチェンジで色々と変化をつけてくる。
それを一々、ベンチからの指示で対応する事は不可能。
そういう時にはピッチの中で、選手自身が、都度都度対処していく必要がある。
その際に、例えば、最終ラインでチームリーダーとなりえる選手が色々と対処をする事もあるが、同時に、GKは最後列からピッチ全体を見渡すことが出来る。
だからこそ、GKが都度細かく調整をする事が大切でもある。
これが出来るかどうかと言うのは非常に大きく、先日の男子の方の韓国戦で、最後まで守備が破綻しなかった要因の一つは、西川周が良く周りに声をかけながらポジションやマークの微調整を続けていたからだろう。
究極のところは、敵も味方も自らの掌の上で操れる事で、自分がプレーすることなく相手の攻撃を止める事だろう。
ま、こうなると守護神と言うよりもお釈迦様ですけどね。
こういう所を目指す為に、常に声をかけて、指示を出せるかどうか、コーチングの能力は重要になってくるのだが、同じく、これも女子の方では、山下がそれが出来なかった。
チーム最年少という事での遠慮があったのかもしれない。しかし、例えば欧州などでは他国の選手がゴールマウスを守る事は多いが、Jリーグでは、あまりそういう存在はいない。
理由は簡単でコミュニケーションがとり辛いから。指示がお互いに通じなければ、意味が無く、それは同時に、お互いに意思疎通をできないのではGKとしてはダメだという事だ。
失点シーンも、誰かを名指しして当らせれば、もしかしたら防げたかもしれない。
そういうコーチングの重要性があり、それが出来るかどうか、また、そのコーチングに味方がしたがってくれるかどうかというのは、結局のところ信頼感の部分でもあるだろう。
その意味では、女子のGKは守護神たりえていないということだろうな。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。