J1/2015 第32節 湘南 vs 鹿島
ここ5試合を1勝3分1敗として、昇格1年目の残留は決めた8位湘南。
ここ5試合を3勝2敗、監督交代後の快進撃も少々足踏み気味の6位鹿島。
残留を決めて勢いに乗る湘南を、アウェーで鹿島が倒せるか。
Jリーグ2015 Division1 第32節
Shonan BMWスタジアム平塚/14,227人
湘南 2-1 鹿島
(湘南) 菊地俊介(5分)、古林将太(32分)
(鹿島) 金崎夢生(93+分)
アウェー鹿島のスタメンは、21 曽ヶ端準、24 伊東幸敏、3 昌子源、4 山村和也、16 山本脩斗、20 柴崎岳、40 小笠原満男、25 遠藤康、13 中村充孝、33 金崎夢生、18 赤﨑秀平の4-2-2-2。
湘南が競り勝つ
最初から一気に仕掛ける湘南が、鹿島の出鼻を挫くように攻勢すると、湘南らしく人数をかけて前線へと出て行きながらパスを繋ぎ、最後は、左サイドに抜けた高山薫のクロスを菊地俊が合わせてゴール、開始5分で湘南が先制。
先制した後も、更に攻勢を強める湘南は、前からのプレッシングと全体の運動量で、鹿島を圧倒、鹿島はなかなかボールを繋げず、受けに回る形になる。
20分を過ぎたあたりから、湘南も勢いが衰えた所で、鹿島が仕掛けチャンスを作れるようになってきた所だったが、32分、左CKからのボールを一旦は鹿島が跳ね返したがクリアが小さかったため、更に押し戻されて、ゴール前で一瞬早く古林将にシュートされ、湘南が貴重な追加点を奪う。
後半に入って、鹿島が仕掛けて、湘南がカウンターを狙う展開になり、少しずつ鹿島ペースになるも、湘南が体を張ってゴールを守る。
鹿島が猛攻を仕掛けて、何度となく決定的なシーンを迎えるが、ゴールを割る事は出来ず、鈴木優のヘディングシュートもポストに嫌われるなど、惜しいシーンはあるものの、1点が奪えない。
このまま無得点で終るかと思われたアディショナルタイム、右CKからファーサイドで頭一つ競り勝った金崎夢のヘディングシュートが決まって、鹿島は1点を返す。
最後は、カイオが放ったシュートがDFに当ってこぼれた所を金崎夢が狙うが、これは枠を外して、湘南が勝利。
湘南快勝
湘南が見事なサッカーで、鹿島相手に勝ち切った試合と言えるだろう。
確かに後半は猛攻を受けたものの、それすら予定通りと言うべき展開で、見事に最後まで試合を制して勝利を掴み取ったと言えるだろう。
前半、鹿島がフワッとしたような入りであったのに対して、湘南がいきなり仕掛け、それによって、鹿島は完全に出鼻を挫かれた形になった。早々のセットプレーのチャンスもあり、そして、5分には湘南らしいプレーで先制点を奪い取った。
更に、その後、鹿島が仕掛けようとしたところで、人数をかけるカウンターと言う湘南の武器を活かして鹿島の守備の裏をついて、CKのチャンスを得ると、その流れできっちりと決めた。
後半に入ると、今度は鹿島が攻めてくるが、それも湘南にとっては予定通りだったのだろう。
がっちりとゴール前で守って、鹿島の攻撃を跳ね返した。2点のリードもあって、確かに鹿島に猛攻を喰らう形になって、ゴールを奪われてもおかしくない部分もあったが、それでも1点まではという落ち着いた集中した守りで、結局逃げ切った。
鹿島にとっては、入り方でやられたのが全てとなった試合。
勝たねばならなかった
金崎夢が頑張っていたものの、シュートが枠を外すなど決め切れなった。
そして、それ以上に、湘南の出来が良かった為に、鹿島は敗れ去る事となった。
鹿島にとってみれば、勝たないといけない試合ではあったが、開始直後から湘南に仕掛けられて後手に回った。
早々に先制点を許した事が、この試合の敗因ではあるだろう。
力の差と言う意味では、鹿島の方が湘南を上回っていると思えるが、それでも、その差は、どんな状況でも鹿島が勝つというレベルのものではない。
だからこそ、試合の流れ、入り方や戦い方と言うのは重要になってくるが、そこでフワッと入ってしまった。
鹿島にとってみれば、最悪の入り方であり、そこを湘南につかれてしまった形であり、こういう部分は、正直、鹿島らしさが無かったとも言えるだろう。
色々なパターンの攻撃があり、ゴールこそ奪えなかったが、良い形は作れる強さはあったが、試合の状況を読む強さを失った事が、今の鹿島の問題だろう。
通じるサッカー
前節で残留を決めた湘南。
昨季のJ2を制したサッカーは、J1で十二分に通用する事を証明した。
個々の力と言うよりも、チームとしての力が今の湘南の強さに繋がっている。
良く、J1昇格したチームが、J2のサッカーで結果が出なくなると、途端にサッカーを変化させて泥沼に陥る事がある。
今季の湘南は、特に補強をしておらず、昨季のJ2でのサッカーをそのままJ1で展開、流石に夏場には、このサッカーは厳しく結果が出せなかったし、90分間を通すことは難しい。
しかし、勝負所で仕掛けていく事で、自分たちのチームとしての力は、J1トップクラスの個の力にも勝てる。
それを明確に証明するようなサッカーで、見事に勝った。
とはいえ、このサッカーも研究されてきている部分もあり、来季以降のプラスアルファを考える必要はあるだろう。
その時に、このサッカーをどう残していくのか、進化させるのか、難しい所ではあるだろうが、観ていて面白いだけに、このサッカーは貫いてほしいと思いますね。
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