2015年11月29日 [08:47]   浦和レッズ | スポーツ | Jリーグ/2015 

J1/2015 CS 浦和 vs G大阪

Jリーグのチャンピオンシップ準決勝。
1stステージ優勝を果たしたものの、終盤の脆さによって、広島に優勝をさらわれ、リーグ2位となった浦和。
昨季の3冠から、今季は苦戦、ただ、ACLでもベスト4、NC2位など、結果は出してのリーグ3位のG大阪。
今季の直接対決は1勝1敗、ホームの浦和有利だが、どちらが勝ってもおかしくない試合。

Jリーグ2015 チャンピオンシップ 準決勝
埼玉スタジアム2002/40,696人
浦和 1-3 G大阪
(浦和) ズラタン(72分)
(G大阪) 今野泰幸(47分)、藤春廣輝(118分)、パトリック(121+分)
ホーム浦和のスタメンは、1 西川周作、46 森脇良太、4 那須大亮、5 槙野智章、24 関根貴大、8 柏木陽介、22 阿部勇樹、3 宇賀神友弥、7 梅崎司、19 武藤雄樹、20 李忠成の3-4-2-1。
アウェーG大阪のスタメンは、1 東口順昭、22 オ・ジェソク、3 西野貴治、5 丹羽大輝、4 藤春廣輝、7 遠藤保、15 今野泰幸仁、13 阿部浩之、39 宇佐美貴史、19 大森晃太郎、29 パトリックの4-2-3-1。

激闘はG大阪が制す
立ち上がりからお互いに攻守の切り替えが早く、引かず攻めていくような展開で、先に浦和がCKからの流れで梅崎司の惜しいシュートがあれば、G大阪も阿部浩のシュートがポスト直撃など、一瞬のチャンスで得点が生まれそうな試合。
前半はお互いに得点が生まれそうで生まれなかったが、後半開始早々、47分、浦和が最終ラインからの中途半端なパスを大森晃が奪って素早くクロス、最前線まで上がってきていた今野泰が、フリーでボールを受けて、槙野智のタックルよりも一瞬早くシュートを決め、G大阪が先制。
これでゲームが動き出して、立て続けにサイドからの攻撃で梅崎司が惜しいシュートがあると、G大阪はパトリックが裏を取ってチャンスになる。浦和が攻勢を仕掛けて優勢になってきている中でも、G大阪は大森晃の惜しいシュートがあるなど、このままでは終わらない雰囲気の展開になる。
右CKからのボールをファーサイドで森脇良が折り返し、右サイドの所でズラタンがDF相手に競り勝つように押し込んで、72分、浦和が同点に追いつく。
90分で決着をつけに行った浦和だったが、アディショナルタイムの猛攻も、G大阪はGKの東口順が好セーブを連発しゴールを許さず、試合は延長へ。

お互いに決定機はあるが、守備陣が集中していて、一瞬の隙を狙い合うような展開、浦和の各選手は足を攣っていたりと動きが止まれば、G大阪の選手も足が出て行かない。
117分、G大阪は丹羽大のバックパスがプレッシャーからキックミス、GKの東口順の頭の上を越えてゴールかと思われたが、これがポスト直撃、九死に一生を得たG大阪は、東口順からオ・ジェソク、遠藤保、そして、ダイレクトで縦に入れたボールをパトリックが右に流して、米倉恒がクロス、これをファーサイドで走り込んだ藤春廣が右足で合わせてゴール、118分、G大阪が勝ち越す。
更にアディショナルタイムに、井手口陽が得たFKを遠藤保が隙をつくようにDFの裏にフワッと落とすようなボールを入れて、そこに走り込んだパトリックが触ってゴール、G大阪が勝負を決める追加点を奪う。
そして、試合終了、G大阪が見事な勝利。

狙いの決まった試合
両チームとも狙いのはっきりした試合であり、そして、だからこそ、その狙い以上の所で勝敗を分けた試合になった。
浦和は、G大阪に対して、遠藤保とパトリックの所を潰すという、鹿島や広島が見せたような守備と、自分たちの持ち味であるサイドからの攻撃を見せていく事で試合の主導権を握りに行く。
G大阪は、浦和のサイドからの攻撃を封じる為にサイドの攻防を制した上で、宇佐美貴を中央において、前線の一発の力を出すという事を狙った。
その狙いは前半はっきりとはまって、浦和の方が優勢な展開ではあったが、G大阪が守備をがっちりとしていて、浦和の攻撃を悉くシャットアウト、そして、狙い通りサイドの攻防で、浦和の関根貴や宇賀神友を完璧に封じれた訳ではないが、良く止めていった。
その反対にG大阪の攻撃に関しては、浦和は狙い通り遠藤保とパトリックをケアして、縦に良いパスを出させず、前線で基点を作らせない事でG大阪の攻撃を封じた。
攻守両面でどちらも良い形を作る事もあったが、そこを止める守備陣とで、非常に良かった。
但し、もし差があるとしたら、浦和の方が後半途中から延長に入った所で、足を攣る選手がいた中で、G大阪の方が余裕があった事、そして、東口順が非常に当っていた事で、G大阪の守備の方が浦和を上回った。
狙いがはまって、お互いに研究し尽くしているからこそ、最後まで走れたかどうか、そして、決勝点になったシーンのような、運の差と言う所が勝敗を分けたと言えるかもしれない。

采配の差
両チームの勝敗を分けた部分の一因は運の差もあったかもしれないが、同時に采配の部分でももしかしたら差がでたかもしれない。
どちらも正直言えば、負傷者などがいて、決してベストと言える状態ではなかった。
その中で最善を尽くして挑んだ試合は、狙い通りの展開だったようにも思えるだろう。
そして、G大阪が先制した後で、浦和は点を取りに行く為に一気に2枚交代カードを切った。
更に、同点にした後、G大阪が2枚目の交代を切る前に、先に最後の交代カードを切った。
狙いとしては分からなくもない、点を取らなければ意味が無いのだから、思い切ったリスクを冒す采配は必要だろう。
同点になった後も、G大阪が切れるカードから考えてという部分もあるだろう。
そうだとしても、先にカードを切った結果、延長で選手の足が止まった所でカードが切れなかった。結果論的になってしまうのだろうが、それでも同点になった所であり、そのタイミングでG大阪は倉田秋を入れた直後と言う交代を失敗したイメージがある所だっただけに、3枚目の交代は勇み足だったようにも思える。
両監督の采配は結果的にではあるが長谷川監督の方が成功した事になるが、ただ、観ていて、それは長谷川監督の方がより冷静にゲームを見れていたからじゃないかと感じさせるものではあった。

日本版クラシコ
決して日本ではクラシコのようなものが生まれない訳ではない。
日本スポーツ最大のクラシコはプロ野球の巨人-阪神戦ではないだろうか?
そして、地域密着を打ち出しているJリーグの方が、本来はもっと伝統の一戦や因縁の一戦のようなものは出来てもおかしくはない。
ただ、地域密着だからこそ、なかなか全体を巻き込むようなクラシコと言うのは生まれないのかもしれない。
それでも、個人的には広島から主力を引き抜いて、広島のサッカーで強くなった浦和と、その元祖となる広島の一戦は、因縁の対決とも言えるかと考えていた。
しかし、それ以上に、この試合を観て、やはり、G大阪と浦和の戦いはクラシコと呼ぶにふさわしいのではないかと感じさせる。
ここ10年のJリーグを引っ張ってきているのは、間違いなくG大阪と浦和の両雄だろう。
共にACLを制し、CWCでも活躍した。少し低迷もしたが、昨季は、終盤まで優勝争いをした両チームが、この復活したCSの初戦で対決というのは、この制度を成功させる上での必然だったのかもしれない。
死闘とも言える両チームの戦いは、最終的にG大阪が制したものの、どちらが勝ってもおかしくない試合であり、お互いを研究しておいて、ギリギリの所での攻防があり、これこそがJリーグの最高峰の戦いだと言っても良い、その意味でも日本版クラシコの名を冠する事が出来る対決だったのではないだろうか?
勝敗は、運と僅かな采配、そして、一瞬の集中力が途切れた所を決めることが出来たかどうか。
G大阪の3点は、まさに浦和の一瞬の隙、ちょっとしたミスをついて、ゴールを奪っている。
両チームとも、技術やサッカーの質のようなものは拮抗している、僅かに勝敗を決めたのが、ほんの少しの集中力の差、それは、ピッチ上だけでなくベンチも含めて、その差が結果を分ける、そんな両チームの良い試合であったと言えるだろう。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。