2016年02月01日 [08:29]   サッカー五輪代表 | スポーツ | カタール2016 

AFC U-23選手権2016 雑感

リオ五輪出場を決め、そして、優勝と言うおまけを手にする事が出来た日本。
大会が終わったわけですが、思った所を書いておく。
この世代、U-16WCで結果を出したわけですが、その後の大会ではなかなか結果が出なかった。
とはいえ、早い段階から一緒にやっているという事もあって、今大会中、スタメンを入れ替えても大きな問題が発生する事は無かった。
その中で、転機となったのはやはり、北朝鮮戦であろう。
これまで結果が出なかった事で、今大会も不安視されていた事は間違いないし、自分たち自身でももしかしたら自信が無かったのかもしれない。
それが、試合の立ち上がりの固さに繋がったが、早い段階で先制し、その後、北朝鮮の攻勢に対して、崩される事無く耐え抜くことが出来た。
この瞬間に、ある意味割り切りも含めて、自分達であれば守れる、そして、勝てるという自信に繋がったのではないだろうか?

そして、単純にスタメンを入れ替えながらも2連勝を日本がする裏で、残りのチームが勝ちを手に出来ず、2戦目で1位通過を決めた事は大きく、GSの段階で、選手をほぼ使う事が出来た。
日本にとってみれば、選手がピッチに立つことが出来た事で、肝心のNSでも、全員が試合に入り易くなった。だからこそ、ベスト8でのイラン戦で、日本は十分な力を発揮する事が出来た。
何より、各選手がピッチに立った事もあって、そして、試合毎に色々な選手が結果を出せたのも大きかった。
その最終段階が、決勝で、ここまで良いプレーをしながらも点を取れなかった浅野拓の2ゴールでの逆転勝利だろう。
結果としては、非常に良かったという事が出来る。
しかし、課題も多かった、その最たるものが、彼らの素質に由来するものに感じる。

・問題となる高い素質
この世代は、近年稀にみる位に守備陣に選手が揃っている。
今大会で、何度も跳ね返し続けた、岩波拓に植田直などは、フィジカル的な素質があって、それによって、アジアレベルでは簡単に勝つ事が出来る。
ただ、それが問題になってきているように思える。
1対1では高さでもスピードでも世界レベルでやっていけるだけの素養があるが、だからこそ、アジアレベルでは負けない。
そうなると、個々で対処が出来てしまうのだが、しかし、サッカーは一人でやるものではない。
個の力があって悪くはないが、その素質の高さが個で対処できてしまう結果、例えば、韓国戦でやられたようにチームとして早く動かしてこられた場合、対処が後手に回って、それを決める力のある相手の場合、崩されてしまう。
今大会では、完璧に崩されたと言えるのは韓国戦位だが、五輪に出れば、あの程度のレベルの攻撃をしてくる相手ばかりだと思うべきだ。
そうなった時に、組織として対応できるかどうか、両SBやCHを含めて、個々の力は大きいが、チームとしての機能が出来ていないだけに、そこをどうやって作り上げていくのか、組織作りが必要になるだろう。

・Jリーグの経験
Jリーグでの出場経験が少ないメンバーが多いが、五輪では機能した事は間違いない。
それは、これまで一緒にやっていたからであることにも繋がるだろう。
但し、先に書いたように個の力に頼ってしまっている問題がある上に、特に遠藤航は、普段、3バックでプレーをしている。
その才能は、CHでも機能しない訳ではないが、しかし、普段のプレーがCBである事から、どうしてもプレーの意識がDFになってしまう部分がある。
これは、別に遠藤航の問題だけでなく、普段のチームのプレーと代表での違いを調整する事は選手にとって必要なスキルになるのだが、どうしたって、不具合は発生する。これは、遠藤航に限った事ではなく、特に守備陣に関しては、その差が影響として大きくなる。
遠藤航の存在感は分かるが、彼をCHとして使う場合の考え方も含めて、どうやって調整していくのか、少なくとも、今大会のようにズルズルと最終ラインに吸収されるような守り方をされていては、相手の攻勢を切る事は出来なくなってしまう。

・技術を磨く
今大会、鈴木武が負傷などもあって、思った程起用できなかった。
その代わりで起用されていたのはオナイウであった。
身長や体の強さ、そしてスピードなど、決して鈴木武に劣るものではないが、しかし、鈴木武に比較するまでもなく、正直、使えなかった。
理由は簡単で、単純に技術不足。
相手を背負ってボールをおさめる、上手く駆け引きして裏に抜ける技術、相手の死角に入ってマークを外す技術、そういったFWに必要な技術が拙い。
この辺、数年前まで鈴木武が同様だったが、この辺は、先のCBの所と同じく素質がある事が悪い方に出ているのかもしれない。
これまでは、そのスピードだったり、体の強さだったりで、技術を無視しても結果を出せた。
しかし、代表で言えば、その程度の差では結果を出すには至らず、更に言えば、世界レベルでは、それ以上のフィジカルモンスターが存在する。
そんな相手に対して、どうやって戦っていくのか、浅野拓が単純なスピードだけでなく、駆け引きを佐藤寿から学んでいるように、オナイウには、技術的に磨いていって欲しい所だ。
鈴木武も成長できたように、その部分は単純な伸び代と言えるだろう。
但し、それを磨けないのであれば、現状で、オナイウは代表では使えない選手でしかない。

・中盤の組み立て
今大会の日本は、どちらかと言うとボールを奪って早い攻めでゴールを奪い結果を出す。
今までの日本らしいサッカーとは異なるサッカーを展開していた。
一つは、最終ラインが強くて、前線にスピードのある選手がいるからと言うのはあるだろう。
しかし、それと同時に、単純にCHの所でボールがおさまらず、展開するなどゲームを作れなかった事が大きい。
その想定外の最大の要因は、大島僚の不調だろう。
これまでの代表において、CHでゲームを作るのは大島僚の役割になる所だっただろう。
その大島僚が、どうにも判断が悪くてミスが目立つ、川崎Fのような動きと前の選手の動きが違ったからなのかもしれないが、それでも、そこでボールを展開できない、ボールがおさまらないと言うのは、日本が勝ったものの、ほとんどの試合でコントロールできなかった要因だろう。
五輪では更に苦しい展開が続くのが予想される、そうなった時に、自分たちでゲームをコントロールして、何とかいなす方向に行くのか、それとも完全に開き直って守っていく方向で揃えるのか、その選択が18名の選択やOAの使い方に影響するかもしれない。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。