2016年10月12日 [08:06]   FIFAワールドカップ | スポーツ | WC/ロシア2018 

WC2018アジア最終予選 オーストラリア vs 日本

ロシアWCを目指すアジア最終予選、日本の4試合目。
ここまで、2勝1敗の勝点6で4位となっている日本にとって、アウェーとはいえ、首位オーストラリアに絶対に負けられない試合。
但し、昨年のACで優勝したオーストラリアに対して、日本は2006年のドイツWCで敗れて以来、ACではPK戦、延長戦で勝っているものの90分の試合で考えた場合、未勝利。
このオーストラリアに勝たないとWC出場は無いというような立場の日本にとって、ここはアウェーだからこそ勝ちに行きたい。

FIFA WORLD CUP - Final Qualification Round
[12]グループB オーストラリア エティハド・スタジアム/48,460人
オーストラリア 1-1 日本
(AUS) Mile JEDINAK(52分PK)
(JPN) 原口元気(5分)
オーストラリアのスタメンは、1 Maty RYAN、19 Ryan McGOWAN、20 Trent SAINSBURY、6 Matthew SPIRANOVIC、14 Bradley SMITH、13 Aaron MOOY、15 Mile JEDINAK、21 Massimo LUONGO、23 Tommy ROGIC、17 Apostolos GIANNOU、9 Tomi JURICの4-3-1-2。
WC2018アジア最終予選 オーストラリア vs 日本
日本のスタメンは、12 西川周作、21 酒井高徳、22 吉田麻也、6 森重真人、20 槙野智章、17 長谷部誠、16 山口蛍、14 小林悠、10 香川真司、8 原口元気、4 本田圭佑の4-2-3-1。

前半
日本のキックオフで試合開始。
立ち上がり早々、どちらも主導権を握ろうとした中で、5分、中盤でオーストラリアのパスミスを逃さず原口元がカットすると、そこから長谷部から縦に本田圭に入れると、DFが詰めるより早く、素早く裏にスルーパス、ここに一気に駆け上がってきていた原口元が、GKとの1対1を冷静にゴールに流し込んで、日本が先制。
良い形で日本が入れていて、先制した後も、本田圭と香川真が前から、残り8人でツーラインを作る様な守備形を作って、ボールの出し所を潰しに行く。
時間の経過とともに、徐々にオーストラリアがボールをもって、日本はなかなかボールを奪えず、下がって受ける形になっていて、攻撃に転じることが出来なくなる。
それでも29分には、左サイドで本田圭が基点になって、スルーパスに原口元が出ると、ゴール前に選手が入ってDFを引き付けた所で、原口元はクロスではなくマイナス方向にパス、これは下がった本田圭に通って、ダイレクトでシュート、強烈なミドルはしかしGKの正面。
日本もチャンスを作るが、試合の主導権はオーストラリアのままで、ただ、オーストラリアもゴール前での精度を欠いて、チャンスを作り切る事は出来ず、また、日本も何とか集中して守っていて、跳ね返すことが出来ている。
日本が1点リードで前半を折り返す。

怪我の功名
日本は、岡崎慎が負傷で欠場する事になって、1トップを浅野拓にするかと思われたが、ここで本田圭を起用してきた。
これが奏功して、ボールをもてていなかったので、そこまで数は多くなかったが、本田圭が下がってボールを受けることで基点となり、また、香川真が近い距離を維持する事で、縦関係の2トップの様な感じとなって、入れ替わったりする為に、オーストラリアは、彼らの部分では混乱させる事が出来ていて、下がって本田圭が受けた所で、原口元が一気に前に出ていくことが出来て、先制シーンのスルーパスもそうだし、29分の決定機も似たような形になった。
これまで岡崎慎が1トップに入ると、それはそれで裏を狙っていく事で相手DFにプレッシャーを与えることが出来るのだが、しかし、ボールをおさめるという事が出来なかった。
それが、本田圭が前線に入る事でボールをおさめる事が出来て、そこに、2列目の3人が一気に前に追い抜いて行くことが出来る事で、スペースを使っていくことが出来る。
これは、偶々、岡崎慎が負傷欠場だったからこその怪我の功名と言えるだろうが、最も日本にとってやり易い形になったと言える。
また、本田圭に高さがあるので、アバウトなボールでもおさめる事もある程度可能ですし、高さを使う事も出来る。
その意味では、やはり、現状のFWで岡崎慎や浅野拓といった裏に抜けるスピードを活かす選手も重要だが、今後は高さのあるボールのおさめられる選手が必要だという事だろう。
また、守備面では、これまでの試合では、攻撃よりも大きな課題となっていたが、この試合は、本田圭と香川真が前からプレッシングを仕掛けておいて、どちらかと言うと一旦下がって2ラインを作っておいて、前に押し上げていく事で、オーストラリアに簡単にパスを出させないようにしている。
とはいえ、下がって受けている部分があるので、徐々にオーストラリアに押し込まれるようになってきているが、オーストラリアの方がいつもと違う形だからか、どうにも中盤から前へのボール運びで自ら混乱しているのかやり辛そうな感じで、最後の部分で考えが無かったので、日本は助かっているが、どうにもこれまでの試合同様最終ラインの連携、そして、中盤との連携が悪い。
とはいえ、オーストラリアは足が止まっていて、ファールで止めにきているのもあって、日本が押し込まれながらも有利な展開であることは間違いないので、そのまま競り勝っていく必要があるだろう。

後半
どちらも前半から交代は無く、オーストラリアのキックオフで後半開始。
後半立ち上がり日本がチャンスを作って攻め込んで行くが、しかし、ゴールを奪えないと、オーストラリアがカウンターからゴール前に入れられたボールを、一旦DFが触ってコースが変わった所で受けた9番JURICに対して原口元が後ろから倒してしまいPK、これを15番JEDINAKが、ど真ん中に蹴り込んで、オーストラリアに52分同点に追いつかれてしまう。
オーストラリアが先に動いて、57分、17番Apostolos GIANNOUに代えて10番Robbie KRUSEを投入する。
オーストラリアが優勢に試合を進めて、日本は劣勢の中で、オーストラリアが一気に勝負を決めるためか、69分、9番Tomi JURICに代えて4番Tim CAHILLを投入してきた。
劣勢の日本だったが、74分、右サイドの裏に抜け出した酒井高にボールが入って、バウンドが高いボールだったが、これを上手くクロス、中央で小林悠がヘディングシュートを放つも、GKの好セーブに阻まれる。
日本は、接触プレーで負傷してピッチの外に出た小林悠に代えて、81分、清武弘を投入する。
ほぼ同時にオーストラリアは最後の交代として、13番Aaron MOOYに代えて7番Mathew LECKIEを投入してくる。
日本は、84分、本田圭に代えて浅野拓を投入する。
浅野拓を投入した事で、85分には、左サイドの原口元がスピードで抜け出してからのクロスに、一気に中央で浅野拓が飛び込んでいくが、ここは一歩届かず。
88分には、日本は嫌な位置でFKを与えると、ゴール前に放り込まれたボールに6番SPIRANOVICがヘディングシュート、これは枠を外す。
アディショナルタイムに入った所で、日本は、原口元に代えて丸山祐を投入する。
しかし、日本にもチャンスはあったがゴールを奪えず、結局、1-1でドロー。

何とか負けず
まずは、負けなかったのでよしとすべきなのかもしれない。
オーストラリアはホームという事もあって、後半は猛攻を仕掛けてきていて、前半の途中以上に日本は押し込まれる展開になった。
立ち上がりこそチャンスを作ったが、後は一方的な試合だったと言っても良いだろう。
その中で、何とか耐え抜いたのと、オーストラリアの出足がやはり鈍いおかげで、ボールに対するアプローチが一歩遅く、それもあって、日本は守りきる事が出来た。
本来なら、そういうオーストラリアの状態を考えたら、カウンター一発で仕留める事も出来たと思うのだが、足が動いていないオーストラリアに対して、どうにも監督の動きが鈍かったように思える。
あの状況下で、齋藤学を入れていれば、おそらくファールを誘えて、FKか場合によるとPKを得るチャンスもあったのではないかと思うのだが、終り間際まで交代カードを切る事も無かった。
良い流れを切りたくない、バランスを崩したくないという意図で、交代しないケースはあるが、正直、そんな良い感じではなく、どちらかと言うと、何とか決壊する前に手当てをしないとと言う感じだったように思えるのだが動かず、結果、交代もそこまで効果的に機能しないまま試合終了でドローとなった。
そういう交代の遅さもあるし、攻撃面では、前半ほとんど活動させなかった小林悠を何とか使おうと、全体が裏に抜け出すタイミングでパスを狙っていたが、正直言えば、個人的に、小林悠を活かすなら、前回のブラジルWCで大久保嘉を使った際の失敗と同じ失敗をしない為に、中村憲を起用するべきだろう。はっきり言って、川崎Fで大久保嘉や小林悠が結果を出しているのは、川崎Fのサッカーと中村憲のおかげでしかない。いつものタイミングで動き出すのに対してボールが出てこないので、結果足下でもらうケースなどが多かったのは、小林悠にとっても歯がゆかったのではないだろうか。

そして、何よりの問題は、これまでの試合の問題と同じく守備陣だろう。山口蛍にしても、長谷部や、森重真、吉田麻などなど、個々の選手は個々の選手でしっかりとプレーをしていたのは間違いない。
1対1で競り負けなかったり、ボールを奪ったりしていた。
但し、それ以上に問題は、それぞれが連動していない事だろう。象徴的だったのが、右サイドから中に選手が入ってきて、槙野智の前から森重真の裏に走り込んでいく選手がいた時に、森重真は全く気付かず、もしタイミングが合っていたら失点もののシーンがあった、また、裏に蹴ってきたボールを、酒井高がゆっくりと抑えようとしたところに、一気に加速して猛スピードでボールを奪いに来る選手がいた、しかし、吉田麻は、その選手が目の前から走り出したのに対して、酒井高に声をかけていない。
ようは、お互いに味方の死角を埋めるためのコーチングが全く出来ていないように見える。
それは、西川周にしても同じで、だからこそ、個々で頑張っているのに守備が安定しない。そして、守備が安定しないから良い形でボールを奪えず、良い形でボールを奪えないから、素早く攻撃に移れず、素早く攻撃に移れないから、相手の守備を整えられて、結果攻め切れずゴールを奪えない。
そんな悪循環が続いているだけに、これを断ち切るためにも、守備の意識をもう少し変えないとダメだろう。



個人的な個人評
12 西川周作 5.5 好セーブもあったが、得意のキックの精度を欠いていた。
21 酒井高徳 6.0 良い形での攻撃参加やクロスもあったが、ゴールに結びつかず。
22 吉田麻也 5.5 1対1でも負けず、ただ、ディフェンスリーダーとしてもっとコントロールすべき。
6 森重真人 5.0 個人の守備は及第点、組織としての守備は落第点。
20 槙野智章 5.0 慣れない左SBという事もあってか、中途半端なプレーでらしさは出ず。
17 長谷部誠 5.5 出足良く中盤のスペースを埋めて、縦パスの意識は高かった。
16 山口蛍 5.0 対人守備の強さは流石だが、攻撃への展開でミスが目立った。
14 小林悠 6.0 前半は守備で貢献、後半は裏を狙いに行って存在感を見せるも、最後は負傷退場。
13 清武弘嗣 -- 評価できず
10 香川真司 5.0 本田圭の近くにいることでスペースが出来ていたが、単純なプレーの精度が悪かった。
8 原口元気 6.0 勝っていればMOMだったが、同点になるPKを与えてしまったのは勿体無かった。
2 丸山祐市 -- 評価できず
4 本田圭佑 6.5 前線で基点になってチャンスを演出するも、ボールがなかなか入らなかった。
18 浅野拓磨 -- 2度ほどチャンスに絡んだものの評価できず。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。