2016年11月17日 [09:09]   サッカー日本代表 | スポーツ | A代表/2016 

日本代表は弱くなったのか?

先日のサウジ戦に勝利して、無事、2016年、ロシアWCの最終予選は首位サウジと勝点で並ぶ2位で折り返すことが出来た。
何とか良い形で終えることが出来たものの、UAE戦の敗北以降、いや、一部評論家は昔から日本は弱くなったという意見は良く聞くが、果たして、本当に弱くなったのか。
先に結論を言うと、日本代表は弱くなったと言えるだろう。
但し、この強弱の論争、本当は全くの不毛と言うか、意味の無いもの。
何故なら、強弱と言うのは、元来、比較対象による相対によって決まる。
ようは、AとBを比較した場合、どちらが強いか弱いかであり、A単独を元に強弱は図る事が出来ない。

では、この場合の弱くなったは、何であるか、昔の代表よりも弱くなったという事だろう。
ただ、この意見に関しては、間違っているだろう。
当たり前だが、過去のチームと現在のチームで勝負することなどできない。
どうしたって、強弱の話は、机上の話になってしまうが、それでも、例えば、今の日本代表と、4年前の日本代表が戦ったらどちらが強いだろうか。
これに関しては、個人的には、4年前の方が強かったかもしれないと言える。当時、丁度、欧州遠征を戦った位であるが、ブラジルに完敗、フランスに善戦していた。また、9月にUAEとキリンチャレンジカップで戦って日本が勝っていた。
その際のメンバーが今のメンバーと大きく差が無く、であれば、本田圭や香川真が当時よりもピークを過ぎた感がある分弱くなったかもしれない。
しかし、おそらく戦えば、勝ち越すのは今の日本代表ではないかと思える。確かに、先に書いた本田圭や香川真がというのはあるが、それ以上に山口蛍や清武弘、原口元、更には大迫勇といった所の成長は大きい。
更に、8年前、今のハリルホジッチ監督ある意味似たように急遽監督になった岡田監督の1年目の終り、この時と比較すると、確実に今の日本代表の方が強いと言える。当時の日本代表は2002年の遺産と、オシム監督のやろうとしたことの間で迷走していた時ですしね。
更に戻って12年前、16年前と戻っていっても、おそらく対決すれば今の日本代表の方が、勝ち越せるだろう。
先に書いたように実際に戦わせるなんてことは出来ないので、絶対的な評価とは言えないが、しかし、当時の試合でやっていたサッカーのスピード感と現在のスピード感から比較したら、昔の日本のやりたいパス回しを今の日本代表はさせないことが可能だろう。
つまり、昔の日本代表よりも今の日本代表が弱くなったというのは、ちょっと印象の域を出ない。

では、日本代表は弱くなっていないのかと言えば、やはり弱くなっている。それは、相対的にアジア内での力関係で弱くなっていると言えるだろう。
UAEに敗れたと言うのもあるが、アジア内で日本は絶対的な存在ではなくなった。
但し、それは、アジア全体のレベルが上がってきたからだろう。
昔のアジアのサッカーを観れば思えるが、昔のアジアは、個人のフィジカルと言うか、能力頼りで、それこそガチガチに守って大きく蹴って競ってゴールを狙うという縦ポンサッカーが多かった。
それに対して、日本はどうしてもスピードやパワーで劣るから、ぶつかり合いで敗れて、アジアの中でも弱いチームとなっていた。
しかし、東京五輪以降、サッカーへの力を入れて、色々とお金もかけて改善した結果、そして、いち早く欧州的なサッカーを取り入れていって、技術とチームで戦って、個人の能力よりもという所で戦えるようになって来たことで、90年代以降、一気に日本はアジアの中での地位を確立していった。
アジアの中で日本がいち早く世界のサッカーを取り入れた事で、古いアジアのサッカーの中で抜け出した。が、アジア各国も日本のように世界のサッカーを取り入れだして、また、お金のかけ方を考えるようになった。
結果、それまで日本がリードしていたサッカーの質の部分で、同様に上げてきた。事実、オーストラリアだけでなく、サウジやイランなど、中東の強豪国と言われる国々は、パスを繋ぐようなサッカーをしっかりとしている。
それが、アジアの中で日本が相対的に立場を失ってきた要因だろう。
その証拠に、過去のアジア勢は、WCで勝てなかったのが、昨今は、世界大会でベスト16などに勝ち上がったりする可能性も出てきた。確かにブラジルWCやリオ五輪では敗れたものの、ロンドン五輪では日本と韓国が3位を争うなど、アジアのレベルが全体的に上がってきているのは間違いない。

確かに、それは、日本がWCに出場するという事で考えたら、マイナスですし、弱くなったと嘆くべき事かもしれない。
しかし、アジア全体のレベルが上がったという事は、アジアレベルが世界レベルに近付いたという事であり、それは、アジアで勝てれば、世界でも勝てる可能性が上がってきているという事になる。
現在、どうしたってアジアでの戦い方と世界での戦い方が異なってしまい、例えば、アジア最終予選を突破した時、それまでのアジアでのサッカーから、WC本大会までの約半年から1年以下の間に世界用のサッカーに変化させないといけない。
実際問題として、例えば、オーストラリア戦でのサッカーであれば、おそらくWCでも結果を残せる可能性があるかもしれない、しかし、サウジ戦でのサッカーは、おそらくWCで結果は出せないだろう。
あれだけのミスをしていたら、WCではそこをつかれてしまう。
但し、アジアで結果を出すには、サウジ戦の様なサッカーが必要になってくるだろう。
そういうサッカーの切り替えは、チームの成長にはむかない。
しかし、アジアレベルが世界レベルに近付けば、そのままのサッカーで戦っていける事になる。
つまり、日本が弱くなった弱くなったと嘆くのではなく、見方を変えれば、日本にとってプラスになる事であり、そして、重要なのは、そういうアジアの中でどうやって勝つのかを考えていく事だろう。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。