2016年12月31日 [16:09]   全国高校サッカー選手権大会 | スポーツ | 第95回高校選手権 

第95回選手権1回戦 市船 vs 京都橘

ついに始まった冬の高校選手権。
今年のIHの決勝の千葉決戦を制して優勝し、再びの千葉を制して全国に出てきた今大会優勝候補筆頭の市船。
先日のU-19アジア選手権を制したU-19日本代表を最も活性化させた、この世代最高峰のFW岩崎悠を擁する京都橘。
一回戦屈指の好カードにして、U-19代表同士のぶつかり合いでもある両雄の決戦。

第95回全国高校サッカー選手権大会
1回戦 【M11】 フクダ電子アリーナ/16,061人
市立船橋(千葉) 1-0 京都橘(京都)
(市船) 杉山弾斗(66分)
千葉県代表の市船のスタメンは、17 長谷川凌、7 原輝綺、4 金子大毅、5 杉岡大暉、3 真瀬拓海、10 高宇洋、6 阿久津諒、2 杉山弾斗、8 西羽拓、11 太田貴也、12 福元友哉の3-4-2-1。
京都府代表の京都橘のスタメンは、1 矢田貝壮貴、2 大塚陸、3 吉水太一、4 清水駿、5 水井直人、6 稲津秀人、8 河合航希、9 輪木豪太、10 梅津凌岳、7 岩崎悠人、11 堤原翼の4-2-2-2。

市船が競り勝つ
立ち上がりいきなり仕掛けたのが市船で、京都橘のプレスをかわしてパスを繋いでシュートまで行くが、京都橘も体を張った守りで、何とか耐える。
ほとんど何も出来なかった京都橘だったが、26分に良い位置でFKのチャンスを得ると、岩崎悠が蹴ったボールは右上隅を狙うが、僅かに曲がりが良くて中に入ってしまい、GKの好セーブに阻まれる。
しかし、ここから京都橘も勢いが出てきて、35分には岩崎悠がボールを受けてから素早いドリブルでコースを作ると左下隅を狙いすましたミドルシュートは、惜しくもポスト直撃など、漸く互角の戦いになってくる。
後半に入ると、再び市船が猛攻を仕掛けて、決定的なシーンを作り出すが、GKの好セーブに阻まれ、59分にも、梅津凌の強烈なミドルシュートもGKの矢田貝壮が好セーブを見せると、更なる猛攻に対しても京都橘は体を張り、市船もゴールを奪う事が出来ない。
耐え抜いていて京都橘だったが、66分、ゴール正面でFKを得ると、杉山弾の左足で蹴ったシュートは壁に当り、GKの逆を突く形となってゴール、ついに市船が均衡をやぶる。
その後、京都橘が何とか攻めたい所ではあるが、なかなか前にボールを運べず、逆に市船にチャンスがある展開、アディショナルタイムは4分となるも市船は試合を締めに入って時間をかけ、試合終了、市船が1回戦を突破する。

二冠に向けて勝利
事実上の決勝や優勝候補の争いとまで言われた、一回戦屈指の好カードであったが、蓋を開けてみれば、力の差が明確にあった試合だったように思える。
決して、京都橘も弱いチームではなかったのだが、その京都橘にまともにサッカーをさせない、一つステージが上に市船がいたように思える。
個々の選手の個人技だけでなく、組織的な守備や試合中の戦い方においても、いずれも京都橘を市船が上回っていた。
しかし、そんな中でも、京都橘は、岩崎悠だけでなく、こちらも1年生から正GKとして経験してきた矢田貝壮の好セーブ、まさに好セーブを連発する事で、市船のシュートを悉く防ぎ、また、それに引っ張られるように守備陣も突破されてもギリギリで体を張って守るなど、非常に集中した守りを見せた。
前半途中、25分からの10分程、京都橘が優勢に試合を進めていた時に、岩崎悠のシュートが決まっていれば、そのまま京都橘が逃げ切れたかもしれない。しかし、市船もそれを踏まえても冷静に試合を進めていた。
そんな試合を決めたのがFKの1点、それも、シュート自体は完全にGKが読んでいたが、壁に当たった事で、逆をつかれてゴールと、京都橘にとっては不運だったかもしれない。
力の差はあったが、それでも非常に面白い、市船の地元と言う事もあったとはいえ、一回戦で一万人を超える観衆に、非常に良い試合を見せたと言えるだろう。

結果を出せず
3年連続出場であり、U-19日本代表での活躍もあって注目された岩崎悠だったが、結局、ゴールを奪えず最後の大会を終えた。
26分のFKと、35分のミドルシュート、どちらかが決まっていればという所ではあったが、しかし、これが決まらず、ボールがなかなかおさまらない事もあって、思い通りのプレーは出来なかった。
しかし、その岩崎悠だけでなく、先にも書いたが、同じく1年から全国を経験してきたGK矢田貝壮を中心とした守備陣の頑張りが光った。
元々、岩崎悠を頂点に、堤原翼や梅津凌といったメンバーによる攻撃が持ち味のチームだったのだが、その攻撃陣が市船のゲームコントロールの中で封じられてしまったが、京都橘の守備陣が頑張るという前評判と逆の展開でもあったが、それを耐え抜けたのは、決して京都橘が弱いチームではなかったという事だろう。
完全に自分たちの持ち味を封じられてはいたが、しかし、その中で勝ちを引き寄せようとしたサッカーが、結果は出なかったが、良い試合を作り出した要因だったと言えるだろう。

頭の良いサッカー
サッカー王国と言っても良い千葉。
今年のIHも、決勝は流経大柏との千葉対決であり、冬の選手権をかけた決勝も流経大柏との試合だった。
そういう力の拮抗し、しかも、お互いにサッカーのレベルが高い、まさにライバルの存在が、力をつけていくのに非常に効果的なのだろう。
この試合、京都橘のサッカーに対して、守るのでも無く、サッカーの質によって、良さを完全に消し去った。
何と言うか、今どう戦えば良いのか、常にチーム全体が考えて、それをチーム全体がきっちりと実行している、そういう頭の良いサッカーをしているように思える。
この試合の勝利は、ただの一回戦突破でしかないが、それでも、この試合で見たサッカーは、高校サッカーのレベルを超えているというか、見据えている、やろうとしている事の高さを感じさせるものだった。
それは、もしかしたら、このまま優勝するんじゃないかとも感じさせるものだ。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。