2017年01月01日 [16:58]   天皇杯 | スポーツ | 第96回天皇杯 

第96回天皇杯決勝 鹿島 vs 川崎F

2017年最初のサッカーであり、2016年のシーズン最後のサッカーとなる天皇杯決勝。
Jリーグ3位からCSを制して、CWCでのレアルとの激闘を行った鹿島。
Jリーグでは2位ながらもCSの準決勝で鹿島躍進のきっかけとなる勝利を与えてしまった川崎F。
56大会ぶり大阪、そして吹田Sで行われる天皇杯決勝で、鹿島は国内19冠目を達成できるか。
それとも、川崎Fとして、CSのリベンジと初タイトル獲得を達成するのか。

第96回天皇杯全日本サッカー選手権大会
決勝 No.87 市立吹田サッカースタジアム/34,166人
鹿島(J1) 2-1 川崎F(J1)
(鹿島) 山本脩斗(42分)、ファブリシオ(94分)
(川崎F) 小林悠(54分)
鹿島のスタメンは、21 曽ヶ端準、22 西大伍、23 植田直通、3 昌子源、16 山本脩斗、6 永木亮太、40 小笠原満男、25 遠藤康、10 柴崎岳、18 赤﨑秀平、8 土居聖真の4-2-2-2。
川崎Fのスタメンは、1 チョン・ソンリョン、6 田坂祐介、23 エドゥアルド、5 谷口彰悟、18 エウシーニョ、10 大島僚太、14 中村憲剛、20 車屋紳太郎、13 大久保嘉人、2 登里享平、11 小林悠の3-4-2-1。

鹿島が延長を制す
立ち上がりから、ある種の予想通りと言うべきか、川崎Fが攻め込んで鹿島が跳ね返すという展開で、この試合も、曽ヶ端準の判断が良くて危ないシーンは悉く封じる。
20分前後には、お互いの激しいあたりから一触即発の場面となる。
互角の展開の中で、鹿島が42分、右CKを得ると、遠藤康が蹴ったボールはニアサイドでDFを引き付けておいて、ファーサイドで下がってマークを外した山本脩がヘディングシュートを決めて鹿島が先制。
後半に入ると、川崎Fは投入した三好康が躍動、広く動きながらボールを受けると積極的な仕掛けを見せて、完全に鹿島の守備陣を翻弄し、54分、川崎Fは縦に入れたパスを小林悠がスルーして、三好康が受けると、そこからスルーパス、小林悠がファン・ソッコのチャージを受けて体勢を崩しながらも右足一閃、同点ゴールを奪う。
川崎Fのペースの展開で、川崎Fのパス回しに鹿島のDFがプレスをかけ切れず、押し込まれる展開だったが、61分には、赤崎秀が粘ってボールを奪って、柴崎岳に預けると、走る赤崎秀に絶妙のスルーパスを出して、フリーで抜け出した赤崎秀だったが、シュートはGKの正面。
鹿島も徐々に押し返しだして、攻めることが出来るようになると65分には、三好康の自陣からのピッチを斜めに横切る様なパスを受けた小林悠がドリブルで仕掛けて、DFをかわして左足シュート、しかし、これはポスト直撃。
その後も、川崎Fの方が優勢に試合を進めるが、ゴールを奪えず、90分で決着がつかず、延長戦へ。

延長に入ると、今度は鹿島が猛攻を仕掛け、93分には、抜け出したファブリシオが右足のヒールでループシュートを狙うが、これは、戻ったエドゥアルドがギリギリでクリア、その後の右CKからの流れで、ゴール前に入れたボールに西がシュートを狙うが、ここは谷口彰が止めるも、こぼれたボールをファブリシオが蹴り込み、94分、鹿島が勝ち越し。
その後も、完全に延長は鹿島ペースで、1点リードした事もあって、鹿島は後ろの人数は残しながらカウンターを仕掛けていく事で、リスクを冒さないでチャンスを作り出し、それに対して川崎Fはなかなか打開策を見出せない。
結局、そのまま川崎Fは鹿島のゴールを奪う事が出来ず、鹿島が天皇杯を制した。

立ちはだかる鹿島
川崎Fにとってみたら、やはり鹿島はタイトルへの最大の壁であり、今回も超えることが出来なかった。
90分と言う時間で考えた場合、試合の内容は完全に川崎Fが支配していたと言えるくらい、優勢に試合を進めていた。
ただ、鹿島の強さと言うか、怖さと言うのは、その押し込まれた中でもワンチャンスでゴールを奪って立場として優勢に立つ。
後半の猛攻で、完全に鹿島の守備を崩した川崎Fが同点に追いついたが、しかし、何度も崩していながらも、川崎Fは勝ち越しゴールを奪う事が出来なかった。
これは川崎Fが奪えなかったというのもあるが、同時に、ギリギリの所で奪わせなかった、それも鹿島の強さなのだろう。
そして、90分で耐え抜いた鹿島の方が、余力を残していたのか、延長は鹿島の方が圧倒して、立ち上がり早々の猛攻でゴールを奪いきると、その後も、リスクを冒さず、それでいながら、リスクを冒す川崎Fのゴールを脅かすという事で、完全に試合をコントロールして終わらせた。
何と言うか、サッカーの内容的には川崎Fであったが、試合を制したのは鹿島、強かったのはやはり鹿島であり、その壁は川崎Fが今回も突破できない壁だったという事だろう。

三好康の活躍も届かず
川崎Fは90分間で言えば、先に書いたように鹿島を上回っていた。
先制こそ許したが、後半から投入された三好康が広く動いて、ボールを受けて攻撃を牽引すると、パスにドリブルにと完全に鹿島は対応できなかった。
三好康の活躍で同点ゴールを奪った事もあるが、鹿島の守備陣を崩していて、逆転ゴールもあと僅かにまで迫っていたように思える。
この辺は、彼自身がU-19の代表での活躍なんかもあって、自身をもった事にもなるだろう。
何だかんだ言ってもメンタルと言うのは重要で、自身を持ってプレーをする事で、良いプレーをする事が出来るというのは往々にしてある。
三好康のプレーはまさにその自身に満ちていた。
ただ、その三好康の活躍も、体力の問題か延長は失速してしまった。
また、三好康が自信をもってプレーをしているのと同様に、鹿島はチーム全体が自信をもってプレーをしていて、押し込まれている時でも、自分たちが勝てるという自信があったのだろう。
その差が、後一歩届かなかったという要因なのかもしれない。

先に行く鹿島
天皇杯としては久々ではあるが、これで5回目。
前身のタイトル獲得を除いた場合、Jリーグ開幕の1993年以降の天皇杯タイトル獲得で言えば、これで鹿島はG大阪を突き放して単独トップと立った。
こういう結果と言う部分も含めてだが、とにかく鹿島の強さは際立ってきている。
特に、一時期は世代交代に失敗したとも言われていたが、この試合でも、小笠原満や曽ヶ端準というベテランと、昌子源や柴崎岳、そして途中出場の鈴木優など若手の活躍もあり、順当に世代交代を続けている。
その世代交代をしながらも、鹿島と言うチームのサッカー、鹿島というチームを継続している。
Jリーグも今年で、15年目となるのだが、そろそろ自分たちのチームのサッカー、監督がどうであれ、これが自分たちのサッカーだというものが基盤として出来てきているとも言えるが、それが、鹿島は、開幕直後から、ジーコが植え付けたメンタリティだったりが基盤となって存在しているという事なのだろう。
他のチームがこれから作っていく、チームとしての軸を既に作っている鹿島が、ここから先導者として、どこに進んでいくのか、ある意味鹿島が進む道が、これからJリーグ、そして、日本サッカーが進む道なのかもしれない。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。