2017年01月02日 [08:26]   全国高校サッカー選手権大会 | スポーツ | 第95回高校選手権 

第95回選手権1回戦 藤枝明誠 vs 東海大仰星

ついに始まった冬の高校選手権。
サッカー王国静岡の復活を目指して、攻撃的なパスサッカーを志向する藤枝明誠。
4年前の出場時には国立一歩手前のベスト8まで進み、今回はベスト4以上を目指す大阪の東海大仰星。
個の力を出す藤枝明誠と劣った個の力を組織力で補う東海大仰星の一戦。

第95回全国高校サッカー選手権大会
1回戦 【M5】 ニッパツ三ツ沢球技場/7,238人
藤枝明誠(静岡) 1-2 東海大仰星(大阪)
(藤枝明誠) 中道慶人(48分)
(東海大仰星) OG(23分)、松井修二(49分)
静岡県代表藤枝明誠のスタメンは、1 秋山匠也、17 萩原槙人、6 津野匡哉、7 中道慶人、2 池谷華未智、10 丹羽一陽、3 西谷知也、9 遠野大弥、8 山田晃平、11 西澤伸、14 藤本一輝の4-2-3-1。
大阪府代表東海大仰星のスタメンは、1 宮本一郎、2 大東史明、5 吉田純平、3 玄尚悟、6 面矢行斗、8 原田紘汰、4 大崎航詩、10 松井修二、9 新保隼人、11 見野龍太郎、18 藤山海星の4-2-3-1。

東海大仰星が競り勝つ
立ち上がりからお互いに持ち味を出し、東海大仰星は人数をかけて攻めれば、藤枝明誠は個人技を主体に繋いで攻める。
持ち味は出すが、守備陣も集中していてなかなかチャンスを作れない中で、23分、東海大仰星は左サイドでFKを得ると、松井修がゴール前に放り込んだボールに、ニアサイドで玄がヘディングシュート、これをブロックしようとした遠野大の肩に当ってゴール、OGで東海大仰星が先制。
東海大仰星が良い動きで試合の流れを掴んでいたが、後半に入った所で藤枝明誠も一気に仕掛けて、47分には個人技からファールをもらってPAのすぐ外の良い位置でFKをえる、これを中道慶が左足で壁の横を真っ直ぐに貫いて逆サイドのサイドネットに突き刺し48分。
しかし、東海大仰星もキックオフから粘って前線へと繋いで一旦奪われた後も、すぐさま奪い返してから、右サイドへとパスを流すと、松井修が走り込んで抑えたシュートを決め、同点から1分も経たない間に、東海大仰星がすぐさま勝ち越す。
ただ、藤枝明誠も効果的に個人技を絡めてきていて、67分には、藤本一が左サイドでDF一人を背負いながら強引に前を向くと、そのままDFを競りながらドリブルで突破、PAに入った所で倒されてPKを得る。このPKを丹羽一が左を狙って蹴ったボールはやや正面に、これをGKの宮本一が完璧に読んで止めると、こぼれ球を再び丹羽一が押し込みに行くが、それにも反応してコースを消すことでゴールを許さない。
ただ、東海大仰星の藤山海が競り合いの中で足を高く上げてしまって相手の顔を蹴る事になり、75分、藤山海がRCで一発退場、東海大仰星は、ここで一人少なくなる。
藤枝明誠は、DFを三枚にして前線に高さのある選手を集めて、パワープレイを狙っていく事で、一人少ない東海大仰星を押し込み、80分にはFKからゴール前に放り込んだボールをヘディングシュート、しかし、ここはバー直撃。
終了間際の猛攻を仕掛け、東海大仰星ゴールに迫る藤枝明誠だったが、東海大仰星も粘ってゴールを許さず、試合終了、東海大仰星が1回戦突破。

持ち味を出し合う
両チームとも持ち味を出し切った試合だったと言えるだろう。
結果として、東海大仰星が競り勝つという事になったが、一人の退場者を出したという事もあるが、それが無かったとしても、最後の攻勢を観ていても、どちらが勝っていてもおかしくなかったように思える。
何か一つの違いで結果は大きく変わったかもしれない。
だからこそ、この試合の勝敗を分けたのは、僅かに集中力の差と言う事が言えるのかもしれない。
東海大仰星は、最後の最後まで集中を切らさずギリギリで跳ね返し、それは、PKのピンチすらも防ぎ切った。それに対して、藤枝明誠は、ミスとは言えないが、OGで先制点を許してしまったという点、そして、ゴールを奪った直後に失点してしまった点など、ほんの少しの気の緩みが出てしまったのかもしれない。
高校サッカーらしいというべきか、お互いのサッカーを出し合った結果、出し切って、僅かな差によって勝敗を決める、本当に良い試合だった。

個人技でみせる
王国復活を掲げて挑んだ藤枝明誠。
結果として、敗れたものの、静岡らしい持ち味を出し切った。
個人技と言う点で、東海大仰星を上回り、1対1では競り勝っていて、ドリブルでの仕掛けてパス回しで、試合を優勢に持ち込みにいった。
前半は、ただ、自分達の個人技を出す事も考えたのか、選手間の距離が離れていて、なかなかパスが繋がらなかったが、後半は、お互いがフォローする事が出来るようになると、個人技も効果的に出ていって、攻撃的な藤枝明誠のサッカーが出た。
PKは止められたものの、PKを獲得する為のプレーもそうだが、それ以外でもサイドからの仕掛けなど、個人技で突破を仕掛けていくなど、昔ながらというと古いサッカーに感じられるが、個人技をベースにして技術の高さに学校が多かった事から、サッカー王国とも言われた静岡のサッカーらしいサッカーで後一歩まで迫っていった。
惜しくも敗れてしまったものの、その技術の高さは見せつけてと言えるだろう。

惜しまないプレー
先に書いたように、1対1では、完全に藤枝明誠が東海大仰星を上回っていた。
それに対して、常に東海大仰星は二人以上、基本として、ボールに対して常に4人がアプローチしているというコンパクトなサッカーで、80分間、全員がさぼる事無く走り続けた。
それが結果として、TV画面の中で、常に人数としては東海大仰星の選手の方が多く映っているという事にもなり、だからこそ、一人二人抜かれてもすぐさまフォローが入って、抜かれた選手もすぐさまカバーに戻るなど、走り続け、それはこぼれ球を悉く東海大仰星が拾ったという事にも繋がった。
言葉にするのは簡単ではあるが、実際に80分間さぼらず戦うというのは、そこまで簡単な事ではない。
ましてや、残り5分、アディショナルタイムを入れると約10分、故意ではなかったが、勢い余った結果、最前線でボールを追い続けた藤山海が退場して一人少なくなった後、攻撃に転じる事は出来なくなったが、全体が自陣に下がってしまったものの、運動量は衰えるどころか、それまで以上に体を張ったプレーを見せた。
際だった個と言うのは、確かに無いが、このサッカーが出来るのであれば、相手が誰であっても11人で勝ち切れるかもしれない。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。