2018年04月14日 [08:22]   なでしこジャパン | スポーツ | AC/ヨルダン2018 

AFC女子アジアカップ2018 日本 vs オーストラリア

来年のフランスWC出場を決めるためのACのGL。
第2節の韓国戦に引き分けたため、また、オーストラリアがベトナム相手に8点差の大勝した事もあって、この試合、なでしこジャパンは、オーストラリア相手に勝利をすれば文句なくGL1位通過でWC出場を決める。
もしくは、1点以上を取っての引き分けであれば、お互いの直接対決での差で、なでしこジャパンは韓国を上回るので2位通過でWC出場を決める。
スコアレスドロー、もしくは敗れた場合も、韓国とベトナムの一戦の結果次第であり、もし、GL突破が出来なくても、3位以上が決まっているので、グループAの3位との勝負に勝てば、WC出場が決まる。
とはいえ、なでしこの立場から言えば、アジアで最大の相手であるオーストラリアに勝って、WC出場とGL突破を決めたい。

AFC女子アジアカップ ヨルダン2018
M11 グループB 第3節 Amman International Stadium
日本 1-1 オーストラリア
(JPN) 阪口夢穂(63分)
(AUS) Samantha KERR(86分)
なでしこジャパンのスタメンは、18 山下杏也加、22 清水梨紗、4 熊谷紗希、5 市瀬菜々、3 鮫島彩、10 阪口夢穂、2 宇津木瑠美、7 中島依美、14 長谷川唯、8 岩渕真奈、13 菅澤優衣香の4-2-2-2。
オーストラリアのスタメンは、1 Lydia WILLIAMS、21 Ellie CARPENTER、4 Clare POLKINGHORNE、14 Alanna KENNEDY、7 Steph CATLEY、10 Emily VAN EGMOND、19 Katrina GORRY、13 Tameka BUTT、6 Chloe LOGARZO、20 Samantha KERR、11 Lisa DE VANNAの4-1-2-3。

前半
なでしこジャパンのキックオフで試合開始。
序盤からオーストラリアが、前線の3トップにボールを当ててくる形で、裏を狙ったりと、なでしこの守備陣を圧迫、なでしこも大きくボールを動かしてスペースをついていく形を狙うなど、お互いに点を取って勝負を決めに行こうとする。
どちらかと言うと、オーストラリアの方が優勢に押し込んで、なでしこは、まさに押し込まれるという展開で、なかなか前に出ていくことが出来なくなるが、しかし、なでしこの最終ラインも集中していて、オーストラリアの攻撃を跳ね返す。
オーストラリアペースで試合は進んできていたが、なでしこの守備陣が集中して跳ね返し続ける中で、少しずつ全体の距離感を改善し、跳ね返したボールを拾って繋げるようになると、なでしこが30分を過ぎたあたりから、徐々に攻めこみだして、オーストラリアの守備陣は、なでしこの縦や横でポジションを入れ替える動きについてこれず、なでしこがチャンスを作り出すが、オーストラリアも中央は強く、点は奪えない。
結局、前半はスコアレスのまま終了。

悪い流れを修正
アジアでは最強と言っても良い相手との試合で、その試合に、なでしことしては勝ちを狙っていかないといけないという戦いではあるが、正直、前半の出来は良かったと言っていいだろう。
オーストラリアの圧力が強くて、なでしこを文字通り押し込んできて、なでしこは、ボールを繋ぐことが出来なかったが、しかし、守備陣は集中していたので、ベトナム相手に8点を取ったオーストラリアの攻撃に対して、きっちりと対応して、正直、押し込まれていたのだが、失点をしそうというような危ない場面はほとんどなかった。
そうやって耐える展開で、このまま終わるのかとも思われたが、中盤から前の選手が、試合の流れの中でポジションを修正して、最終ラインが跳ね返したボールを拾うと、そこから距離感を活かして、パスを繋ぎ、オーストラリアのプレッシングをかわすことが出来るようになって攻める事が出来るようになった。
こういう試合の流れの中で自分たちで修正していくことが出来るのが、今後のなでしこの事を考えるとまさにベストな戦い方であると言える。
HTでベンチの指示のもと改善する事も大切だが、それ以上に、自分たちで状況を考えて変化することが出来る事が、これからWCを戦っていく上でも大切。
ただ、まずは勝たないと、結果を出さないといけないという中で、後半は、前半何度か観ていて、オーストラリアは特に後ろから追い抜いてくる相手に対して、誰がマークに付くのか曖昧で迷っている所が見えるので、前線の菅澤優や岩渕真のポストプレーから、中盤の選手、特に、阪口夢や宇津木瑠が前に出てくることが出来れば、十分得点の可能性があるだろう。

後半
両チームとも交代は無く、オーストラリアのキックオフで後半開始。
後半の立ち上がり良い形で攻めるなでしこに対して、オーストラリアは51分、11番Lisa DE VANNAが若干足を痛めたようで16番Hayley RASOと交代する。
若干、オーストラリアが立て直して、攻めてくるようになる中で、63分、なでしこは、右サイドから大きく蹴ったボールを中央で、流して、左サイドへと展開、左サイドで基点を作ると、ワンツーで抜け出した長谷川唯がマイナス方向へボールを入れると、長谷川唯と菅澤優に引き付けられて下がった事で出来たスペースに入ってきた阪口夢が冷静にゴール左下隅に流し込み、なでしこジャパンが先制。
先制を許した事で、何が何でも1点を狙うオーストラリアは、70分、19番Katrina GORRYに代えて、17番Kyah SIMONを投入してくる。
負けると3位に落ちるオーストラリアが攻勢を強めてきて、なでしこはなかなか前に出ていけなくなるものの高さで勝るオーストラリアに対して、なでしこも熊谷紗を中心とした最終ラインが集中していて、数的不利を作られる場面でも跳ね返すことで、安定した守りを見せる。
劣勢の中で、なでしこは、83分、長谷川唯に代えて増矢理を投入する。
押し込まれる展開が続くもきっちりと守っていたなでしこだったが、86分、17番SIMONのミドルシュートをセーブに行ったGKの山下杏と20番KERRが接触、ボールがこぼれた所を20番KERRが一瞬早くシュートまでいってゴール、オーストラリアに同点に追いつかれる。
なでしことオーストラリアは共に、このまま終わればGL突破が決まる事もあって、なでしこは攻撃に出ず、最終ラインでボールを回して時間をかけ、オーストラリアも無理にボールを取りに来ず、完全に時間だけを経過させて終わらせに行く。
結局、アディショナルタイムも含めて、約5分間、一切ボールを前に動かすことなく試合終了、お互いにWC出場を決め、オーストラリアが1位、なでしこがグループ2位通過を決める。

改善されたなでしこサッカー
最終的に同点にされて、最後は2位通過で良いという事でお互いに無理せず試合を締めるという事になってしまったので、完璧とは言い難い部分もあるが、それでも、ここ数年、と言うか、2011年のWC優勝後の世界のサッカーの進化の中で遅れてきていたなでしこではあったが、今大会の3試合を通じて、あの優勝した時を彷彿とさせるような安定感、安心感のあるサッカーが出来るようになってきた。
この試合、負けるのだけは避けたいオーストラリアは、おそらく守ってくるだろうという風に個人的には思っていたが、序盤から仕掛けてきて、圧力をかける事でなでしこは自陣に封じ込められるような形で劣勢な戦いを強いられた。
決して、良い形で戦えていた訳でもないが、最終ラインを中心とした守備陣の集中力もあって、危ない場面もほとんどないと、徐々に自分たちでボールを運ぶ形を模索して改善していった中盤の選手のプレーで試合の流れを変えるなど、状況に応じた戦い方、頭を使ったサッカーと言うのができていて、それは、本当になでしこの強さの根幹部分を漸く取り戻したという風に思えた。
失点は勿体無いし、勝てた試合だったとも思えるが、それでも、最後まで状況に応じて考えて戦えた事、これが、長らく失っていたなでしこのサッカーであり、課題だった訳で、それが改善された事で、WC出場だけでなく、なでしこは、再び世界の頂点を狙えるチームとして挑む資格を得たと言える、そんな内容の良い試合だった。
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    部下D

    Author:部下D
    「闇を○くもの」「狂える○竜」などの二つ名をもつも、著作け…大人の事情で名前をぼかしている小心者の中間管理職員。
    一応魔王らしく、世の中を斜めに、皮肉に批評します。